マガジンのカバー画像

写真の話

30
ちゃんと写真の話をしてる記事のまとめ。
運営しているクリエイター

#ポートレート撮影

ポートレートを撮る時に考えていたことの一例

ポートレートを撮る時に考えていたことの一例

私とお客さんが納得したらそれでええわい、と思うタチなのであまり写真の解説はしてこなかったのだが、どのように撮影が進むかを話してみるのもたまにはいいかな、と思ったので書いてみる。今回は春画撮影で撮らせてもらったお客さんの一例。

春画撮影とは、私が企画した撮影会のテーマである。「カメラマンや鑑賞者の為ではなく、被写体の為に性を撮る」という内容だった。撮ろうと思った時の話はこちらから→「苦手な写真を撮

もっとみる
苦手な写真を撮った話

苦手な写真を撮った話

昔から、性的なものが苦手だった。

個人的に苦手な分にはそういったものから距離を置いておけば良いのであるが、写真に関わっているとそうもいかないことがたまにある。専門学校の授業で延々と性的な写真を見せられたり、先輩から「俺の作品見る?」と言われて性的な写真を見せられたり、写真の雑誌を開けば性的な写真だったり、写真展に誘われて行けば性的な写真だったり。

写真に携わる以上、写真と名のつくものは見んけれ

もっとみる
「ありのまま」が分からない。

「ありのまま」が分からない。

「お客さんに求めることは正直であること」という話をたまにするのだけども、これがどうやら「ありのままを撮りたい」という言葉に受け取られてしまうことがあるらしい。まぁ営業写真業界でよく聞く言葉であるから仕方がないのかもしれないが、この「ありのまま」という言葉を、私は正直あまり好まない。使いにくいと感じてる、という方が正しいかもしれない。

「ありのまま」という言葉を使うことで、妙なフィルターがかかると

もっとみる
聞かれるより聞きたいの。

聞かれるより聞きたいの。

ほんの少し前、「独撮」という企画撮影会をした。

お客様から「こう撮ってほしい」という希望を聞くのではなく、「私から見たその人を撮る」という企画である。私の独断で撮る。だから独撮。今回は白ホリという真っ白なスタジオで行った。好き勝手に光を創れる、私の大好きな場所だ。

私が撮影会を企画する時は、大体何かの思い込みを壊したい時である。例えば「ジャージ撮影会」なら「写真だからって別に綺麗な衣装でなくて

もっとみる