見出し画像

待望の SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports 撮影心地

遂に待ちに待ったミラーレス用の SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports レンズが登場した。手にしてから1週間ほど SIGMA fp L との組み合わせで撮影をしてみたので、撮影心地をここに書き留めておこうと思う。
SIGMA fp/fp L を使い始めてから約4年が経ち、ずっと熱望していた 70-200mm を手にすることができた。世間の声を SNS で見ていても「待望」という声が多かった様に思える。特に SONY ユーザーにとっては待望かもしれない。純正レンズだと 70-200mm F2.8 は36万円付近と未だに高価だが、10万円以上価格が下がるこのレンズはありがたい選択肢の1つになるだろう。

SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports 主要仕様

今までのカメラ歴の中でトップクラスに使ってきた 70-200mm のレンズ。今でも SIGMA APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM を現役で使っている自分にとっては、本当に待望のミラーレス用 70-200mm レンズ。1,345g とこのクラスの望遠レンズにしては軽い設計になっているもの期待通り。一部の YouTube チャンネルの解説では同等の SONY 純正レンズより重いと表現されていたが、SONY の場合は三脚座を含まない質量値なので、三脚座を含んだ質量値の SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports は同等程度になっていそうだ。

SIGMA fp L + 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports

SIGMA のレンズは防塵防滴が当然の様に対応してきている点も嬉しい点。ビルドクオリティも I シリーズを彷彿とさせるクオリティになっている。特に SIGMA のものづくりの真髄を感じたのが三脚座の部分。0度、90度、180度の角度でしっかりと停まる様に絶妙なクリック感がある。これは表現のしようがないので、店頭で三脚座を回して感じてもらいたいところ。Iシリーズの絞りリングのクリック感に続く SIMGA の変態的なものづくりへの拘りを感じる。撮影していて良かったのが Iシリーズレンズの血を受け継いでいる絞りリング。SIGMA のズームレンズでは初めて搭載された絞りリングは fp L と Iシリーズレンズに馴染んだ体にはとても重宝する。

望遠レンズを装着時はレンズを下向きに置くことが多い。そのことを考慮して、レンズフードの先をゴム素材になっているのは嬉しいポイント。更には、レンズ本体の先もゴム素材になっているので、フードを装着していない時も同様にレンズ本体を守ってくれる構造になっているのが嬉しい。

SIGMA fp L + 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports

SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports で撮影をしていて一番驚き、好印象を持ったのは、最新のアルゴリズムOS2の採用により、ワイド側で7.5段、テレ側で5.5段になっている手ブレ補正。ボディー手ブレ補正を持っていない SIGMA fp L での望遠端撮影を OS1 の設定で手持ち撮影してみた。実際撮影してみての自分の感覚としては、5.5段のテレ側で1/8秒程度までは手持ちでいける感覚。(普段は 1/50 までは手持ちで大丈夫と感じている人の感想)
三脚に据えて OS OFF で撮影した写真と見比べて見たが、相当拡大しないと自分でもどちらが手持ちかが分からにほどに優秀。カメラを構えていてピタッと止まっている感覚がとても気持ちいい。今までの fp L にはなかった感覚で楽しくて仕方がない。

手持ち撮影 ISO 400, F 5.0, 1/8秒
三脚撮影 ISO 400, F 22, 4.0秒

fp L のクロップズームとの組み合わせでの更に自由度が増す。fp L の "Liberty" を象徴する様な撮影体験を与えてくれる象徴なレンズだと感じる。テレ端側の 200mm でクロップズーム x 2 で月を撮ることも叶う。

200mm テレ端 + fp L クロップズーム x2

最近の SIGMA のレンズはどれもそうだが、逆光耐性が優れているといつも夕刻の散歩の時に思っている。SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports  も例外ではなく、逆光だろうととても綺麗な表現をしてくれる。SIGMA のレンズはいつも通りゴーストも出ることなく繊細でシャープな表現。

久しぶりにスナップ撮影に用いた望遠レンス。単純に望遠表現が楽しい。今一度視点をフラットにして、目の前に広がっている景色を見つめ直している感覚。写真が楽しい。

望遠レンズではあるものの、持ち歩いていてシーンを切り取る様なスナップにも向いていることを感じる。手ぶれ補正がとても効くのが相まって気軽に撮影できることに気がついた。

いつも晴れた日は夕刻に仕事の手を止めて、近所の多摩川をカメラだけを持って散歩する。ここ最近は fp L に SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS をつけて歩いていた。いつもの風景も視点が変わることで自分の中で新しい感覚が見えてきて楽しい。

SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports  が登場したことによって Art ライン、Contemporary ラインそれぞれで大三元と言われる組み合わせが成立する。Art ラインでは 14mm から200mm、Contemporary では 16mm から200mm までを F2.8 で統一して揃えることができる。『ありがとう』と言いたくなるような戦略的なラインナップ。I シリーズレンズ を好んで撮影してきた自分にとっても、17mm 〜 90mm までのバリエーションだったのがいっきに 200mm にまで広がった。そして、fp L のクロップズーム x2 までを常用する自分にとっては 400mm までの広がりになる。SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports  をラインナップに入れたことで格段に fp L での写真の幅が広がった。

Art ライン 大三元
Contemporary 大三元

1週間ほど撮影してみてのこのレンズの印象としては、Art ラインのレンズの様な写り、色の乗り方がするレンズという印象。そして、手ぶれ補正が特に重宝した印象。手持ちでも夜まで楽しめるレンズ。歴代のカメラの中でトップクラスに使ってきた 70-200mm のレンズで、久しぶりに遠くに視点が向いたり、少し先の小さな機微に目がいったりと、改めて写真の楽しみを思い出させてくれたレンズ。付き合いの長いレンズになりそうだ。


<関連記事>


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集