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スマート農業が未来なのか?

お疲れ様です。少しずつ春の匂いしてきたこの頃。園地では剪定作業の真っ最中。鋸に着く樹液の量でりんごの木も動き出してきたと感じ、気持ちも焦り始めてきた園主です。

りんご栽培の色々

りんご栽培といっても多種多様な栽培方法がありおおまかに分類するとこんな感じ↓

●普通栽培
普通栽培とは丸葉栽培とも言われ10aに15〜20本ほど植え一本一本の木を大樹に仕立てて行く昔ながらの栽培方法。

●わい化栽培
わい化栽培とは10aに60~80本前後植え、樹形をコンパクトに抑えながら仕立てていく栽培方法

●高密植栽培
高密植栽培は近年流行りつつある栽培方法で、10a当たり250本以上植え、通常のわい化栽培よりもさらに樹形をコンパクトに仕立てる栽培方法。

このほかにもいろんな栽培方法がありますが書ききれないので省略。

流行りの高密植栽培がこれからの青森りんごを救うのか?


高密植栽培園(ネットから拝借)

写真のように樹間を狭く植え栽植本数を増やし早期収穫できるという。この園地のようにするには簡単ではなく、それ相当の経費と労力が必要となります。ただ木がコンパクトなうえ樹間、樹列が整っているためロボット草刈り機等、今後出てくるであろう無人農作業機械にも対応した園地ともいえるでしょう。

これからのスマート農業に最も適している栽培方法ともいえます。
生産現場では労働力不足が問題視されているが、省力樹形でもあるため労働力不足の解消にもつながりそうだ。何よりも早期多収という最大のメリットも魅力的。

いいことばかりの高密植栽培のように思うが、一個人農家にはなかなか高いハードルがある、そうお金(導入経費)。
栽植本数が格段に多くなるため苗木代や支柱代も莫大、、、さらには潅水設備が必要な場合もあるという、、。導入経費だけは全然スマートじゃない。県の補助事業もあるが、そういった理由からなかなか大規模に高密植栽培へと進んでいないのがいまの青森の現状。

時代に逆行、SATOFARMの疎植栽培

当農園の普通栽培樹


当農園では普通栽培が60%、わい化栽培が40%という割合だが、わい化栽培に関しては10a当たり30本弱しか植えていません。というか栽植当時は65本ほど植え付けていたが、一本一本の木が大きくなるにしたがって間伐し今では30本ほどの園地になりました。収穫量はピーク時の10a/6tだったのが現在10a/5tほどに。それでも県内の平均反収よりも多いほう。製品率も高いと自負している。樹高も低く仕立てているため作業能率は高い。
わい化栽培や、高密植栽培は樹間が狭いため剪定作業がとても難しく、樹がまだ若いうちは管理もしやすいのだか、15年以上の樹ともなるとなかなかいうことを聞いてくれなくなる。そういった樹というのは私の求める「おいしいリンゴ」は実らない。

スマートの対義語はstupid(バカ)、unkempt(見た目が整理されていない)、、、

いろんな栽培方法があるが、私はsutupid農業を進もうと思う。いくら園地がスマートでも自分の納得できるリンゴが出来ないのであればやる意味はない。unkemptな園地でも自分の納得できる「おいしいりんご」を作りたい。



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