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父が亡くなった
昨日2025.1.12の早朝に父が逝去しました。
認知症も発症しており、2023年より施設に入居していたので、その施設で朝4時にトイレに起き、職員さんから「起床の5時までもう少し寝てようね」と話して再び床についたその1時間のうちにスッと。
5時に起こしに職員さんがきた時には文字通り、【眠るように】亡くなっていたとのこと。
まぁ本当に理想の死に方ランキングに入る最期でした。
私は兄と9歳も歳が離れていて、今でこそアラフォーで初産の家庭はとても多いけど、当時40で赤ん坊が生まれるというのは少数派。
小学校高学年になると、行事のたびに「おおーい!」と声をかけてくる小さいオッサンがひときわ目立つ気がして、疎ましく感じていたことも。
母親からの吹き込みによる、自然に生まれる父親のネガティヴイメージと、20歳になってから父親行きつけのスナックで2人で飲む酒と話でのギャップ。
また、自分が結婚して夫婦になってみると、
「母がああなったのも
この人にも原因があるじゃん」という新しい目線。
娘が生まれて、わたしの母よりも孫を世話する父。
そして約6年、娘が一歳半の時に私は実家と絶縁した。機能不全家族で育った毒を抜くことになる。
その会わない間に施設に入り、施設で再会した時。
また別の、『終わりの始まり』を歩み始めた、全てのしがらみから解放されつつある、可愛らしい顔のじーたんとなった父。
昨年は定期的な脳外科病院への付き添いをして触れ合ってたので、なんだか2025年になった元旦、こうなる予感がしてたのだ。
だから、この葬儀の間、私は一滴も涙をこぼしていない。
祖母が4年間、意識のないまま流動食だけで生き、意識はないのに流動食による軟便からくる痔の痛みに唸る声、歯が磨けないからと前歯を全て抜かれて、意識はないのに痰の吸引で苦しんでいたのを知っていたから、
とても良かった、お疲れ様でしたと思っていた。
6年の中での明確な線引きも大きいと思うのだけど。
実は1/8に思い立って施設に電話をしていた。
一つは、今年は父がいなくなる予感がしたから。ほんとに。
年賀状を施設に送っていなかったから新年のあいさつとして。
もう一つは、父の両親の名前や(こちらの祖父母のことは不明で)何をしてる人だったのか、これを認知症でも思い出せる限りは聞いておこうと思ったから。
あてにならないかもしれないけど、この父が私に話さず終わると父のルーツも、その前の時代を生きてきた人たち全てがぷっつりと消えてしまう
つまり、わたしも娘もどこからきて、今なぜここに?の地点確認もできなくなると思ったからだった。
訃報の連絡を受けた時に、「聞いといて良かったなー、もしかしてご先祖さまがそう仕向けてくれたのかな」と。そう感じずにはいられなかった。
私が施設に電話を入れて父と話したのは、後にも先にもこの日だけだったから。
人はとても多面的で、父という一つの面から見ても
ダメ父でもあり、優しい父でも、ほがらかな父でもあった。
大好きな父、というのとはまたちがって、同じ列車に乗り合わせたから家族になった。そういうちょっと冷めた関係でもあるけど、
父の命とルーツは、私が受け取りました。
私はあなたの娘だから。
ご焼香に来てくださった介護の職員さんが、
「よくお風呂でね、『ちいこっていう娘がいるんだよ』」と話されてましたよ。」と教えてくれた。
絶縁を決めた時に、わたしは父に「あなたたち2人は、私にとって毒親です。」と言ったが、
おそらく最期まで、私がなぜそう思っていたかはいくら言ったところで、本当の意味ではわからなかっただろうし、「こんなにしてあげたのに。」そう思っていただろう。そして晩年はもう、言われたことも覚えていなかっただろう。
愛はそこにあった。
だけど、愛は毒にも光にもなる。
その愛はいつでも、形を変え成分を変えて
化石となっていく。
自分の命を紡いでいってくれる人たちと、できるならより多く、より深く命を繋げていこう。
血が繋がってるならなおさら。
気が合っているなら頻繁に。
私の時は無宗教葬で、この曲かけてもらおうかな 笑
ファイナルファンタジー9のテーマソング。
大切な方をもし亡くして、悲しんでいる方がいたら聴いてみてほしい☺️
ちなみにストーリーも、ビッグタイトルの8と10に挟まれて注目されにくいけど、9は名作です。