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お片付けのモチベーション

10/28の夕方。

薄暗くなってきたな、とぼんやり思っているうちに、車や自転車のライトの明るさからいつの間にか夜に包まれていることに気付かされる。つい先日まで半袖で外を歩いていたのに。こんなに急に暗くなると、日の長い夏の感覚が抜けなくて、ますます秋が一瞬で過ぎていってしまうよう。

赤ちゃん返りで抱っこ抱っこ、と駄々をこねる2歳くんをおんぶして、やっと保育園から帰宅したこの日。薄暗い外のひんやり冷たい空気に乗って、開け放った玄関にスーッと一匹の羽虫が入ってしまった。

追い出すか、捕まえるか、そのうち動かなくなって見つかるか…どうしたものかなぁと思いながらも、いかにスムーズにイヤイヤ太郎を動かしていくか、頭は就寝に向けての段取りを組むべく動いていく。子育てママはこんなことでは立ち止まれないのである。(注:私の場合、です)


ちーくんは目が比較的良くて、飛んでいる虫を見ると一生懸命捕まえようとするんだけど、これがなかなか捕まらない。

まず、虫の存在に気が付くと、立っていても座っていてもぴたりと動きを止める。そして虫が飛んでいった方向へふっと視線を動かし、手をぐっと突き出して空気をつかむ。ただ、それだけ。
この夏、蚊を片手で捕まえる親のことをよく見ていたらしい。一生懸命に真似をしているのだ。

こんな動きでは可愛すぎる2歳さんには捕まえられる訳がない。


この日も部屋に入ってしまった羽虫を見つけると、指揮者が音を止めるように拳を突き上げたちーくん。握り込んだ小さなおててをのぞき込んでみるものの、案の定その掌はきれいなままだった。

さぁ手を洗おうね、と声をかけ、踏み台を用意していると、とてとてとて…と近付いてきたんだけども。


「むしいた!おうちがきたないからー?」


…勘弁してくれ!笑いが堪えきれず、思わず夫婦で吹き出してしまった。

虫がいる=汚い、なんて家では教えてないのに、何でそんな方程式が描けるのだろう。子どもの発想や学習能力にはつくづく驚かされるものですね。



いや、まぁね。そりゃ毎日家の中がピッカピカに片付いているわけじゃないからね…返す言葉には詰まっちゃったよね。

ごめんよちーくん。ママ、もう少しお片付けをがんばるよ。

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