心理的価値(心に感じる値打ち)を高めてブランドを強化する。【sato流 戦略実行講座㊶】
ブランドとは何かを解釈するのは、本当に難しですよね。
物理的な価値のみならず心理的価値が付加されてブランドになっていくので、この心理的価値(=情報的価値=心に感じる値打ち)を理解するためにはマーケティングの教科書を離れて、心理学や量子力学の領域からも考察しみると、本質に迫れるのでは?と考えております。
そこで、「ああ、なるほどね。そういうことか。」と参考になった本が、
『量子論から科学する 見えない心の世界』(京都大学名誉教授 岸根拓郎先生著 PHP)です。
正直、何回も読まないと理解できないかなり難しい本です。量子力学ですから、「波動」や「粒子」が主人公です。と言っても、波動関数が出てくるようなガチガチの量子力学の本や、かなりかみ砕かれたスピリチュアルや直覚的な仏教とは違って、実験に基づいた論理的な展開で腑に落ちます。そういう意味ではとてもわかりやすい本です。
この本を読めば、「ブランドとは何か?」「ヒットする商品とそうでない商品の違いは何か?」「ロングセラー商品とすぐに消えてしまう商品の違いは何か?」を理解するヒントを得ることができます。
私の中でも経験則として商品開発で大事なこととして心を込めることや、開発時の心の持ちようや心構えが結果に影響を及ぼすとのではないか?と感じているので、量子力学的観点からの理解が深まり確信が持てました。
もちろん、マーケティングやブランディングの本ではないので、欲しい情報がずばり書いてあるわけではないのですが、
「物質的価値と情報的価値の違い」について書かれているところがあり、読んでそのまま納得できます。
少し抜粋しますと、
「たとえば、名陶のつくった壺と素人のつくった壺とでは、その物質的実在としての価値(物質的価値)にはほとんど違いがないのに、情報的実在としての価値(情報的価値、心理的価値)には大きな違いがある。」
「同様なことは、たとえば精密機器(コンピュータの基盤など)についてもいえる。すなわち、精密機器ではその物質的価値(基盤としての物質的価値)にはほとんど違いがないのに、ほんのわずかな設計内容(情報)の違いで、その情報的価値(心に感じる値打ち)に大きな差が生じることになり、非常に有用で価値のある製品になったり、全く無用で価値のない製品になったりして、その「情報的価値の違い」(心的価値の差)は決定的となる。」
というくだりです。
学生時代に、「それぞれ物質は固有の振動数を持っていて・・・」と習ったことがありましたが、ここにきてやっとその意味や生かし方がわかったような気がします。
心理的価値を高めて、ブランドを強化していきたいものです。
さて、今までにも「ブランドとは何か?」についてのお話をしてきました。以下も合わせてご覧いただき、ブランドについて理解を深めるお手伝いができれば幸いです。
■他の商品との識別としてブランドを解釈したものはこちらでした。
■お客様との「心」のやりとりについて解釈したものはこちらでした。
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