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|熊谷めぐみの小部屋|ART & ESSAY

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ディケンズの小説を題材に、気鋭のアーティスト達が作品を制作。熊谷めぐみによる小説案内、作品紹介エッセイとの競演により、ディケンズと現代作家が時を超えて出会います。
運営しているクリエイター

#菫色の小部屋

熊谷めぐみ & 須川まきこ|ART & ESSAY《8》|かろやかに解きはなたれて

 ユダヤ王ヘロデの王宮。ヘロデ王の妻ヘロデアの娘であるユダヤの王女サロメは、その美貌のために義父であるヘロデから絶えず邪な眼を向けられている。ヘロデが重用する予言者ヨカナーンに魅了されたサロメは彼の赤い唇に口づけしたいと切望する。ヘロデはサロメに自分のために舞を踊るよう所望し、彼女が望む褒美を与えると約束する。踊りを終えたサロメが求めたものは、銀の皿の上にのった預言者ヨカナーンの首であった。 *  『サロメ』はオスカー・ワイルドが新約聖書から着想を得て書いた一幕劇である。

熊谷めぐみ & ruff|ART & ESSAY《7》|死が羽ばたく夜

 ユダヤ王ヘロデの王宮。ヘロデ王の妻ヘロデアの娘であるユダヤの王女サロメは、その美貌のために義父であるヘロデから絶えず邪な眼を向けられている。ヘロデが重用する予言者ヨカナーンに魅了されたサロメは彼の赤い唇に口づけしたいと切望する。ヘロデはサロメに自分のために舞を踊るよう所望し、彼女が望む褒美を与えると約束する。踊りを終えたサロメが求めたものは、銀の皿の上にのった預言者ヨカナーンの首であった。 *  『サロメ』はオスカー・ワイルドが新約聖書から着想を得て書いた一幕劇である。

熊谷めぐみ & 影山多栄子|ART & ESSAY《6》|可憐で不思議なクリスマスの光

 クリスマスを祝う人々であふれるロンドン。だが、人間嫌いで強欲なスクルージにとってクリスマスはくだらないものでしかない。あるクリスマス・イブの夜、スクルージの前に七年前に死んだはずの相棒マーレイの亡霊が現れる。そしてマーレイの予告通り、過去・現在・未来の三人のクリスマスの精霊がスクルージのもとを訪れる。 *  クリスマスなんてくだらない! そう言ってクリスマスを、そしてクリスマスを祝う人々を強く拒絶するスクルージ。一方、ロンドンの街では、人々が、クリスマスの歓びを家族や大

熊谷めぐみ & 影山多栄子|ART & ESSAY《5》|アリスとアリシアの物語

 これは7歳の女の子アリス・レインバードがつくった物語。  むかしむかし、あるところに王さまと王妃さまがいました。二人には19人(7歳から7ヶ月まで)の子どもたちがいて、長女のアリシア姫がみんなの面倒をみていました。  ある日、お仕事に行く途中に、王さまは妖精のおばあさんに出会います。おばあさんは、王さまが買った鮭をアリシアに食べさせるように言い、その骨はぴかぴかに磨いて、正しい時に願えば、願い事を一つだけかなえてくれる魔法の魚の骨であるとアリシアに伝えるようにと告げます。