自分の一番の敵は自分かもしれない
みなさんこんにちは!
ショーゴです。
人事という仕事をしていると、様々な方から悩み相談を受ける機会があります。仕事のこと、恋愛のこと、家族のことなど、悩みの種類は人それぞれですが、多くの悩みに共通することがあります。
悩みのほとんどは「対人関係」
相談に乗る側の僕自身も7年前ほどに一度鬱症状になり、会社で自然と涙が出てきたり、トイレで発狂しかけたりと人として生きていくのが難しくなる手前まで追い込まれたことがあります。
その時の悩みの原因も対人関係でした。
そう考えると他人に責任があるように思えますが、今になって思うのは、もしかしたら自分を苦しめている一番の敵は自分自身かもしれないということです。今回はそう思う理由についてまとめてみました。
心を痛める原因は「妄想」と「解釈」
僕が鬱症状になった時、当時の上司との人間関係がうまくいかずに悩んでいました。何をやっても「違う」と言われ、気を回したつもりが「余計なことをするな」と言われる。そんな毎日。
そうした日々を過ごしていく中で僕の中でいつの間にか「多分今怒っているんだろうな…」「ああ、今からやろうとしていることは余計なことか…」「このメールへの返答内容これで返したらまた詰められるのかな…」と、上司の気持ちを勝手に推測して叱られる場面を想像して怖くなる現象が起き、ついには何も手を動かせなくなってしまいました。
当時は周囲から「ありえないよね」「かわいそう」などと慰めてもらいましたが、冷静に考えてみると後半の方は実際に上司に叱られたわけではなく、叱られるだろうと「妄想」し、叱られていることも人間として否定されていると「解釈」していたのは自分の心です。
このように、自分の心を苦しめているのは実際には自分自身が生み出した「妄想」やどう物事を捉えるかの「解釈」次第だったりします。
現実に起きてから対処する
転勤ありの企業で人事をしていた時の話。
毎年新卒採用は転勤ありという条件で採用活動を行ない、それを納得してくれている人が内定を経て入社してくるのですが、そこで毎年必ず起こることがありました。
札幌生まれ札幌育ちの人が「秋田」など東北のローカルに配属と発表された時、必ず一人は僕に涙ながらに相談しにくる人がいました。
相談の内容は「秋田に行くのが怖いです」「秋田に行くなら内定辞退を検討します」といったもの。
その相談を受けた時の僕は決まって、「そか。じゃあ今日の相談は終わりだね」と相談を打ち切ろうとします。
当然相手は「ショーゴさんなんでそんなに冷たいんですか!」と驚くのですが、その際に僕はこう伝えます。
「だって、それまだ現実じゃないから。実際に行ったことも体験したこともない秋田の暮らしや人々に対して、今のあなたの視野で、主観で、妄想していることに苦しんでいるんだよね。そこに僕がどんなに秋田って素敵だよー、こんな素敵な人がいてねー、と話してもそれもまたあなたにとっては現実ではない。妄想に妄想を掛け合わせても何も生まれないし、それを信じるかどうかもあなた次第。それって意味がないことだから。」
加えてこうも伝えます。
「まず、行ってみなよ。実際に秋田に行ってみて、何か不安が現実となり困ったことが起きたら、いつでも秋田に助けに行くから」
トラブルを事前に予見することは大切ですが、起きていないことを怖がって自分の心を痛めても実際に起きていないので何もしようがないですよね。
数字や事実の積み重ねで考える
これらの妄想や解釈はそのほとんどが何の根拠もない自分自身が思う「イメージ」や「主観」だったりします。
その妄想や解釈で自分の心を痛めないために大切なのは、一方的なイメージや主観ではなく客観的な事実や数字といった情報を集め、現実を積み重ねることです。
前述した札幌から秋田配属、秋田へ異動になった方について、興味深いデータがあります。
それは、行く前にどれだけ悩んで泣いていた人でも実際に札幌から秋田に転勤になった後「秋田に来てよかった」という感想を持つ人が「100%」だということです。中には僕に連絡してきて「しばらく札幌に戻さないでください」とお願いする人もいます。
過去に実際に異動した先輩たちが全員後悔していないし、喜んでいる。
この「100%という現実」は強いです。
自分が妄想していたことを吹き飛ばし、安心する根拠になります。
このように、詳しく知りもしない自分の主観や妄想で苦しむのではなく、実際のデータや数字といった「現実」を調べて積み重ねてみることが自分で自分の心を痛めない為に大切だと思います。
いかがでしたでしょうか。
ほとんどの悩みは対人関係がきっかけ。
その悩みは時にリアルなものではなく、自分の妄想や解釈によって生まれていることがあり、そう考えると「自分の一番の敵は自分かもしれない」とすら思えてきたのでまとめてみました。
みなさんももし何か悩みが生まれたら、妄想を膨らませる前にまずは事実をコツコツと集めてみることをおすすめします。
最後までご覧いただいてありがとうございました。
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