仮面ライダー555 ノーマルエンディング論
ついに仮面ライダー555の本編を全話完走しました。
ネタバレを考慮しない記事となってますので未視聴の方はご注意ください。
ではさっそく最終話をエンディング後のエピローグまで見て率直な感想。
「このエンディング… なんかゲームっぽい…」
特にそう感じたのは、悪役幹部の一人オルフェノクこと琢磨くんが人間として生きる道を選び、工事現場で働くシーン。
簡単に説明すると、琢磨くんこと琢磨逸郎(センチピードオルフェノク)は敵のエリート幹部集団である「ラッキークローバー」の一人。
詩集を常に持ち歩くプライド高めインテリメガネクイッ系の悪者です。わかりやすいね。
オルフェノクとして完全に力を使いこなしているらしいので、「オルフェノクの力を完全に自分のものにすると、人間のままでもある程度力を使えるようになるんですよ」的なセリフをドヤ顔で言ってました。
が、大方の予想通りというか序盤に出てきた幹部キャラクターの宿命には抗うことはできず、更なる実力者の北崎くん(ドラゴンオルフェノク)が登場してからは北崎くんにイジられる役へと転落。
物語終盤では大した活躍もできず完全にエリートとしての自信を喪失してしまいますが、仲間の影山冴子(ロブスターオルフェノク)にオギャってバブってなんとか平常心を取り戻します。
そしてラストバトルでは、よくわからないけどなんかやべぇらしいオルフェノク王ことアークオルフェノクが冴子に永遠の命を与える様子にビビり、そのまま逃亡してしまいます。
そして、ファイズとオルフェノクの王の戦いは終わり、彼は最終決戦から逃亡することにより生存。
これまでの戦いに懲りたのかはわかりませんが、琢磨くんは後の人生をオルフェノクとしてではなく、人間として生きていく事を選び、工事現場でたぶんアルバイトのような下っ端から人生をやり直しています。
この工事現場のシーンでは、転んで親方にドヤされている様子から仕事中もオルフェノクの力を封印し、人間の琢磨逸郎の力のみで仕事をしているという描写になっていて面白いですね。
「オルフェノクの力を完全に自分のものにすると、人間のままでもある程度力を使えるようになるんですよ」というセリフがラストシーンで良い味を出しています。
いや、琢磨くんのエピローグ 綺麗に収まりすぎじゃないか?!
いつ物語から退場してもおかしくなかったであろう敵幹部の一人、琢磨逸郎ですが一人の登場人物として見事な着地をしてくれました。
そんな綺麗な着地をした琢磨くんに対して、主人公のライバルであり仲間であり宿敵だった草加雅人さん(仮面ライダーカイザ)は…
無念の死~~~!!!
たしかにヒーローらしかぬ悪行行為が何度かあった草加雅人ですが、それなりに人間達を救ってきたのに… これはなかなか無常です。
しかも自分が今まで変身していたカイザの力によって殺されてしまうなんて…
死後も遺体を仲間達に見つけられる事もなく、砂となりこの世から消えてしまいます。
草加雅人が死ぬのは少し意外でしたが、「このキャラが死ぬなんて有り得ないよー!」ってわけでもないのでまぁ理解できます。(因果応報的に考えて)
でも、あまりにもあっさりしすぎというか、本当はもっと別の草加雅人としての終わり方があったのでは?と、琢磨くんのエピローグを見ると勘ぐってしまいます。
そうなんです。仮面ライダー555の登場人物達にはそれぞれベストエンディングが用意されていたはずなんです。
そう考えると謎を残したまま退場したオルフェノクの王のその先もなんかも薄っすらと見えてきました。
ベストエンディングを迎えた琢磨くんはきっとどこかで倒せる戦闘や選択肢があったのでしょう。
興味がないキャラクター故に何気なく選んでた選択肢が彼を生存へと導いたのでしょうね。
草加雅人は熱々のコーヒー(だっけ?)をフーフーしてもらってれば、もしかしたら生存ルートに入れたのかもしれません。
他にもチワワを愛するオルフェノクことミスタージェイも話せばわかるタイプっぽかったし…
たっくん… もっかいこのゲーム(仮面ライダー555)をやり直してくれ!!!
次は真エンディング目指そう!!!!!!!
ということで仮面ライダー555の感想は終わりです。
基本的には555という作品の終わり方に満足してますが、どの登場人物も憎み切れないところがあったので思わずIFストーリーを想像してしまいました。
2024年に上映される20周年映画である「仮面ライダー555 -パラダイス・リゲインド-」では 夢の続き を見せてくれるそうなのでめちゃくちゃ期待してます。
完