さしすマガジン令和6年10月号②【月イチ企画】
さしす文庫の月イチ企画10月は「読書の秋」ということで、おすすめ作品の紹介です。
今回は、はるはるのおすすめ紹介です。
『こましゃくれり!! 〜大学生のラブコメはシラフでヤニ切れじゃ耐えられない!〜』
最近買ったライトノベルのなかで群を抜いて面白かった作品です。
内容はサブタイトルの通りで、酒カス、ヤニカス、ギャンカスな大学生の主人公と表紙にいる3人のヒロインたちが繰り広げるラブコメ。
このタイトルとはいえ、ヒロインたちは全員可愛くて魅力的で王道のラブコメです。
この作品の立ち位置を漫画雑誌で例えるなら、一般的なライトノベルがジャンプだとしてこちらはヤングジャンプでしょうか。青年誌的な要素たっぷりです。
さて。
ここからは、この作品を読んで「すごい!」と感じたことを書いていきます。
個人的にライトノベルは一にも二にもキャラクターの魅力が大事だと思っています。そして、それはこの作品もライトノベルですので同じことです。
その中で、この作品はヒロイン3人のキャラの個性が光っています。光りまくりです。キラキラ通り越してギラギラ(Adoちゃん感)です。
何よりもすごさを感じたのは序盤からヒロイン総出で主人公含めて4人の会話劇が繰り広げられるのですが、「誰が話しているのか分からない!」「誰のセリフか分からない!」という事態に陥らないこと。
キャラによって一人称を変えるなど記号的に読者へ分かりやすい差異を持たせている部分もあるでしょうが、それ以上にキャラクターが個性的なのでシームレスに詰まることなく読むことができます。
スタート地点(1話すぐ)から4人もキャラを出してこれができるのは本当にすごいと思います。
誰が話しているのか、誰のセリフかが分かるのは、別に当たり前と思うかもしれません。しかし、当たり前の技術ではないように思います。
商業だろうが同人だろうが、「これ誰のセリフ?」となる作品はあります。しかも、男女2人の会話なのに「このセリフってどっちが言っているの?」となる作品もあります。これは本当にあります!
また、この作品は全12話なのですが、各話に皆でわちゃわちゃとするコメディチックなターン、その話でスポットが当てられているヒロインとのラブコメのターンがあり、読み進めていくごとにヒロインたちの魅力が溢れていく各話の構成も巧みでした。
続きが出たら、ぜひ買いたいなと思う作品でした。
第2弾。
陸離なぎ編は下記リンクから
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