マガジンのカバー画像

小説集

51
ホラーや短編など小説置き場です。
運営しているクリエイター

2023年1月の記事一覧

理科室の彼女【短編】

しげるという黒魔術に傾倒する男子高校生がいた。 熱心に勉強していたが、気の毒なことに彼は…

大テロリスト、自首をする【ショートショート】

近未来の日本 Aという逃亡犯がいた。 彼はかつて、富める者が暴利をむさぼり、貧しい者を食…

博士の急進的女性優位社会【ショートショート】

急進的社会運動を信望する、若き遺伝学博士がいた。 博士はこの世の犯罪や紛争、闘争は全て男…

透明人間と空飛ぶ不審物【ショートショート】

D氏は落ち込んでいた。 愛する妻から、昨晩ショックな一言を言い渡されたのだ。 D氏はベッ…

思い出の家 後編【怪異短編】

20**/**/23 21:46:34 TO:T県派遣隊 隊長付〇〇班長 from:酒頭悦郎 夜遅いが、残業して…

思い出の家 前編【怪異短編】

対象‥T県警察本部警備部機動隊 実施係 巡査 椋野和久 インタビュアー‥中国管区調査局 …

鮮度抜群な料理を召し上がれ【ショートショート】

気味の悪い、背の高い宇宙人たちが地球にやってきた。 日本のS県へと突然舞い降りた彼らは、我が国から手厚い歓迎を受けた。 彼らは礼儀正しく、言葉使いは丁寧で、日本語を学んでいた。 到着した当初、彼らは非常に丈夫で働き者の家畜を日本に送った。 全く凶暴性はなく、妙な見た目をしていたが、ユーモラスで人懐こく、面白い家畜だった。 そして、日本はお返しとばかりに、我々にもなじみ深い国産のペットをプレゼントした。 宇宙人たちはたいそう喜んだ。 「なんですか!この四つ足の奇妙で面白

「まがいもん」の村⑤終【ホラー短編】

「おい!大丈夫かい!?」 聞きなれた兄の声で私は目を覚ました。 目を覚ますと、スーツを着…

「まがいもん」の村④【ホラー小説】

へたり込み、膝を抱える私。 一人で来てしまったこと。 興味本位で来るべきではないところへ…

「まがいもん」の村③【ホラー小説】

人影は一人ではなかった。 ぽつりぽつりと見えはじめる。 薄汚れた服を着て、皆鋤のようなも…

「まがいもん」の村②【ホラー小説】

しばらく山林の道を走る。 舗装されたアスファルト道は、非舗装の道へと変わっていく。 灰色…

「まがいもん」の村①【ホラー小説】

私は大学のレポート課題でとある山村に来た。 山村近辺における高齢者の生活実態を調べるフィ…

正月休みに効く薬【ショートショート】

正月も終わる頃だった。 とある博士が素晴らしい薬を開発した。 それは、休み明けで仕事や学…

稲荷様のおくりもの【ショートショート】

私はパン屋でバイトをしている。 商店街の小さなパン屋だ。 昨年は売れ行きが良くなく、とうとう店主は正月も店を開けると言い出した。 私の実家は遠い離島だし、お金もかかるから里帰りしない。 寝正月にしようと思ってた。 でも、店主は私に頭を何回も下げて頼んできた。 「1月2日、お願いだから出て!」と…。 冗談じゃない。 私は寝正月にしたかった。 休みが終わればまた大学の課題が忙しくなる。 実家に帰れば親戚はたくさんいるし、兄妹の家族もぞろぞろやってきてあまり休め