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コウモリ構文【ドイツ語】Fledermaus(『ホビットの冒険』)

Und Bilbo musste los, ehe er erklären konnte, dass er auch ein einziges Schuhuuh irgendwelcher Eulenarten ebensowenig nachahmen konnte wie den Flug einer Fledermaus. (p.55)
こうしてビルボは、ひとりで先に進まなくてはならなくなりました。コウモリの真似をして空を飛ぶことなんてできないのと同じように、どんな種類のフクロウの鳴き真似もできっこないということを、訴えるひまもありませんでした。

J.R.R. TOLKIEN / Der HOBBIT oder Hin und zurück (1937, 1965)

どろぼうの腕を買われてドワーフの一行に加わることになったビルボは、夜道で斥候役を押し付けられる。トラブルがあって戻ってこれなくなったら、「メンフクロウの鳴き真似を2回、シロフクロウの鳴き真似を1回して知らせろ。そしたらこっちでできることをしてやる」と言われて送り出された場面である。そんなむちゃな。

Fledermaus (コウモリ)は「羽ばたくネズミ」というような意味で、なるほど、ネズミに似てないこともないなあと思っていろいろ調べていたら、日本語でも「飛鼠(ひそ)」という別名があることを知って驚いた。人間の考えることって似てるのね。

もっと驚いたのは、たまたま見つけた下の例文。いろんなサイトで紹介されているので、広く知られたものらしい。

Eine Fledermaus ist so wenig ein Vogel wie eine Ratte es ist.
ねずみが鳥でないのと同様に蝙蝠は鳥ではない。

Reverso 

いわゆるクジラ構文じゃないか。この構文は、クジラとかコウモリとか、収斂進化の説明をするのに使い勝手がいいのだろうか。

なお、もしかしてバットマンはドイツ語で Fledermausmann なのだろうか?と思って調べてみたら、ふつうにBatman だった、けど、コミックで Ich bin Fledermausmann! と名乗っている画像があった。Ich bin Batman! と独英ちゃんぽんで名乗ることに違和感があるのだろうか。それにしても長いぞ、フレーダーマウスマン。


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