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【 レビュー 】 NOVATION Launchkey 49 MK4 MIDIキーボード

*2024.12 Launchkey 61 MK4に買い替えました。

1992年イギリスで創業された電子楽器メーカー「NOVATION」(ノベーション)が2024年9月にリリースした

MIDIキーボード
Launchkey 49 MK4を購入

しました。

ざらざらしたパッケージの質感がいい!

NOVATIONはBass StationなどのシンセサイザーやMIDIコントローラーなどたくさんの製品をリリースしているポピュラーなメーカーです。

ライブと自宅でのDTMの両方で使用するための使いやすそうなMIDIキーボードを探していました。色々考えた末にLaunchkey MK4の49鍵を買うことを決めました。

DAW周りのレビューはwebにすでにあるので、今回は筆者ならではの視点でレビューしていきます。

一部マニアックな内容になりますが、もしよろしければ参考にしていただけるとうれしいです。

【 製品概要 】

外観は以下のような感じです。

フルサイズの49鍵ですが意外にコンパクト
右上部の緑のシールはファームウェアupdateのお知らせ
コントローラーが充実していて
ボタンの配置などデザインが洗練されていていいですね
LEDはこんな感じ
端子類はシンプル
右からUSB-C MIDI OUT Sustainペダル用
本体を固定するためのケンジントンセキュリティロック
おなじみゴシック体のメーカーロゴのフォントやサイズもいい感じ
本体底面
付属品は二つ
USB-C - USB-Aケーブル(約1.5m)と安全上の注意の冊子

【 購入した理由 】

①フルサイズの49鍵でコンパクトかつ軽量
②MIDI OUT端子とサスティンペダル端子がある
③MIDIコントローラー類が充実している → DAWはもちろん、Model:Cyclesでも使える!

順に説明していきます。

①フルサイズの49鍵でコンパクトかつ軽量

Launchkey 49 MK4
サイズ(幅x高さx奥行き):730 x 93 x 263.5 mm → 幅は手のひら4つ分(主観)
重さ:4.08 kg → 思っていたよりも重くないです(主観)

いつもライブで使用しているキーボードはKORGのmicroSAMPLER(マイクロサンプラー)です。(下記画像、下側中央)

このキーボードは軽量コンパクトなので持ち運びやセッティングがしやすいのですが、ミニ37鍵でオクターブシフトやサスティンペダル端子がなく、またMIDIチャンネルの切り替えも瞬時にできません。

お気に入りの音色をインポートしているので重宝はしているのですが、鍵盤での演奏やコントローラーとしての部分に不満がありました。

上記の不満をLaunchkey 49 MK4は解消してくれると思いました。

演奏する上で何よりも大切な鍵盤

フルサイズの
セミウェイテッドウォーターフォール型

ですので、一般的なシンセと比べると重さがあり、鍵盤タッチは

抑揚をつけての演奏がしやすい

です。

ホコリ対策にもなるウォーターフォール型
見た目もピアノの雰囲気が増します
鍵盤を押し込んだ状態
重くはないですが少し抵抗があるので弾いていて疲れないです
鍵盤はマットな質感
とくに黒鍵の色が落ち着いていい感じです
黒鍵も白鍵と同じような感じ
黒鍵の奥の方は少し抵抗が増しますが
レスポンスはいいです

▼実際に演奏した様子

他機材との比較ですが、
鍵盤タッチはKORGのmicroKORG XLやmicroSAMPLERよりもしっかりしていて(重さ、抵抗がある)、鍵盤の跳ね返りはなんとなくKeyStepと似ているような感じです。

KeyStepよりも鍵盤のストロークが深いので強弱はつけやすいです。黒鍵の奥側はLaunchkey 49 MK4の方が断然弾きやすいです。

鍵盤数が49鍵ある

ことで高音から低音まで使ってのパフォーマンスがしやすく、

足りない場合は
オクターブシフトが瞬時にできる

ので便利です。(使わないですが移調もすぐ可能)

欲を言えば61鍵があればなお良いのですが、クラシックの曲を弾くわけではないし、

ライブを想定すると
サイズや重さを
少しでもコンパクトにしたい

ので、やはり49鍵がベストになります。

まとめると、

・鍵盤はピアノタッチやそれに近いものではない
・ほんの少し重さはあるものの、あくまでシンセの鍵盤。ただし、長時間弾いていても疲れないし、弾きやすい
・黒鍵の奥側も弾きやすく、レスポンスはいい
・フルサイズ49鍵だが手のひら4つ分の幅なのでコンパクト
・重さ約4kgのためそれほど重くない

②MIDI OUT端子とサスティンペダル端子がある

MIDI OUT端子が
最近流行のミニTRS-MIDIではなく、
通常の5ピン!!であること

がとにかくうれしいポイントです。

他にはSustainペダル端子があるので、必要最低限の入出力端子です。

端子類はシンプル
右からUSB-C MIDI OUT Sustainペダル用

人によってはエクスプレッションペダルやMIDI端子を複数求めるかもしれませんが、エクスプレッションペダルはホイールもしくは他コントローラー群で対応可能ですし、MIDI端子はMIDIスルーボックス等で拡張可能ですので、筆者としてはデメリットに感じていません。

③MIDIコントローラー類が充実している

・フェーダー × 9
・フェーダーボタン × 9
・エンコーダー × 8
・エンコーダーページボタン
× 2
・パッド × 16(RGBバックライト搭載ベロシティセンシティブパッド)
・パッドページボタン
× 2
など

フェーダーとエンコーダーノブは重さがあり、貧弱な感じはなく、モジュレーションホイール、ピッチベンド、パッドも含めて全体的に

しっかりした作り

です。

パッドは押している感覚(押した時にへこむ)はそれほどありませんが、レスポンスはよく、不満はありません。

最終的に購入を決めた理由は

デザインや配置を含めた
MIDIコントローラーの充実

です。

DAWでも使おうと思っていますが、例えば

Model:Cyclesのパラメーターを
このコントローラーで制御できれば、
表現の可能性がさらに広がる

と思いました。

(Model:Cycles:以下、m:c表記)

下記はブラウザ内で起動した専用アプリ「Novation Components」のフェーダーコントローラーの設定画面です。

例えば、各フェーダーのMIDIチャンネルをm:cの各トラックと紐づけて、Volumeの最大値と最小値を設定するとm:cのシーケンサーを走らせながら、まるで手元にミキサーがあるかのようにコントロールできます。

m:c単体で同じことをすると無理があるし、もしやったとしてもライブではリスクがありすぎます。

このようにLaunchkeyの素晴らしいところは、鍵盤での演奏をしつつ、外部のMIDI機器も同時に手元で制御できる点です。(場合によってはMIDIスルーボックスが必要ですが)

他にも同じような機能をもったMIDIキーボードはたくさんありますが、デザインの好みや鍵盤タッチなど総合すると、Launchkey 49 MK4がベストな選択でした。

今までよりもできることが格段に増えたので、その分アイデア実現の取捨選択がシビアになってきますが、今からライブでLaunchkeyを使うことがとてもワクワクします。

・鍵盤はピアノタッチやそれに近いものではない
・ほんの少し重さはあるものの、あくまでシンセの鍵盤。ただし、長時間弾いていても疲れないし、弾きやすい
・端子類は必要最小限
・持ち運びやすい
・コントローラーが充実しているのでライブではアイデアの取捨選択が必要


アプリの使いやすさはまだ分かりませんので、ある程度使ってみてから、改めて記事を書こうと思います。

【 ファームウェアアップデート 】

最後にLaunchkey MK4のファームウェアアップデートを行った時の様子を書きます。

PCに接続しアカウント作成後、ファームウェアアップデートにつながりました。

Update Firmwareを実行後、下記のようにパッドのLEDが変化しましたが、

タイムアウトのポップアップが表示されてアップデートができませんでした。よくよく確認するとアップデートを実行してから上段Custom 4のパッド右隣の>のボタンを押すようにと書いてありました。

上段Custom 4のパッド右隣の>のボタンを押す

そうすると正常にアップデートが開始され下記のように無事に完了しました。

アップデート完了後は「Novation Components」に移り、Launchkey MK4の設定ができるようになりました。

エンコーダーやパッド、フェーダー、ボタンなど個別に細かく設定が可能です。

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

補足:

オンライン製品登録が必要な機材を売却する際に注意することについて書きました。

2024.12 追記:

ピアノ曲を書く際に非常に不便を感じた

ため、61鍵のLuanchkey MK4に買い換えました。

49鍵に関して、ライブでは鍵盤数の不足をまったく感じることはなく、むしろ軽量のため運搬しやすく、まったく問題は感じませんでした。

Luanchkey 61 MK4

下記はLaunchkey MK4の49と61の比較

サイズ:
(幅x高さx奥行き)
49 ▶︎ 73.0 × 26.35 × 9.3cm
61  ▶︎ 89.5 × 26.35 × 9.3cm
*差分16.5cm


重量:
49 ▶︎ 4.08 kg
61  ▶︎ 4.78kg
*差分0.7kg

多少幅があるなあという感じであまり気になりませんが、重さは49鍵が持ち運びしやすい軽さだったのに対して、61鍵は少し重いなあと感じます。

0.7kgの差分は個人的に大きい

と感じました。

とくにライブ等で運搬する場合は不便を感じるかもしれませんが、

持ち運びしにくいほど重いか
というとそれほどでもない

ので、許容範囲かなと思っています。

筆者のようにライブで小型のハードウェア機材を使う場合は、Launchkeyの空きスペースにそれらを設置できるのが、61鍵のメリットの一つだと思います。

また自宅でリアルタイムの打ち込み等でピアノ曲の制作や、ライブでピアノ等の音色のように

高音域と低音域を同時に手弾きする場合、
オクターブシフトを使う回数が減るため、

61鍵の恩恵を受けることができ、

表現に関してのストレスがなくなります。

逆にシンセの音色しか使わず手弾きも少ないのなら、49鍵よりももっと鍵盤数が少なく、ミニ鍵盤でも十分だと思います。


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