カナダ移住は異文化だらけ
※366日間チャレンジ、140日目。
私は、2015年5月20日(←今気付いたけど、明日が移住記念日だわ。とはいえもう日本に帰国しちゃってるけど)から2019年2月28日まで、カナダのトロントに住んでいた。
きっかけは結婚。トロント在住の日本人男性と結婚することになり、42歳で移住を決意した。
それまで海外に住んだのは最長1ヶ月、しかも自分で家を探したとかではなく、いずれも語学研修でホームステイだった。
現地で生活をするというのは、ホームステイとは全く別物だった。
特にカナダは、建国からまだ150年しか経っていない若い国で、しかも人口が約3500万人(当時)しかいない、みんなルーツがバラバラの国。
移民1世も多く、移住者に対してとても親切な人が多い(自分自身も命からがら移住してきたという立場の人が、とても多いのだ)。
自国の文化をそのまま持ってきて住んでいる人が多いので、街を歩いていても服装が様々だった。
移民街も、北米随一の数。
ゲイパレードも北米で1・2を争う規模。
とにかくいろんな文化、背景を持った人たちが多い。
なので、日本とは違った意味で気をつけないといけないことも多かった。
特に人種差別に関してはものすごく厳しかった。
乗っていたバスが、乗客の差別発言によって、その場で運行ストップ、警官が数名すっとんでくる、なんてこともあった。
私は社会学的なことにとても興味があるので、住んでいた4年間は本当に楽しく、興味深く、勉強になった。
国自体が積極的な移民政策をとっていたこともあり、トロント市も、様々な形で移住者の権利を守り、英語学習や就職の支援をしていた。
私は現地で就職することはなかったけれど、差別を受けたり、ひどい目にあったりしたことは無かった。
とはいえ、一度こんなことがあった。
当時住んでいたコンドミニアムの『住民用集会ホール』で、住民の希望者が出られる有料の『ワインとフードのマッチングセミナー』(試飲&試食付き)があった。
30人近い人が参加する中、自分の名前が書かれた札の席に座る。
私の隣に座ったのは、背のすらっとした初老の白人男性(シュッとしたイケメン)。
「私はここの住人ではないが、あそこに座っているガールフレンドが、ここに住んでるんだ」
とおっしゃる。
お話をしている中で聞いていると、彼は東欧のとある国の出身で、移民1世らしい。
名前を聞かれたので
「NAOKOと言います」
と答えると、
「美しい名前だ。
僕の祖国の言葉では、『NAOKO』というのは『美しい瞳』という意味なんだよ」
とおっしゃる。
へえー、なんかロマンチックぅー。
感じのいいおじいさんだなーと思いながら、おしゃべりと共にワインやフードを楽しみ、特に連絡先を聞かれるようなこともなく、無難に帰ってきた。
数年経って、そういえばそんなこと言ってたなー、と思って、彼の母国の言葉で『NAOKO』とGoogle検索してみた。
そんな意味も言葉も存在しなかった。
あれっ?と思い、今度は日本語で『美しい瞳』と検索してみたら、全く違う発音の言葉が出てきた。
あんっ・・・のジ◎イ・・・。
みんなに同じこと言ってやがるな・・・。
そう考えたら、『彼女だ』と言ってた女性だって本当かどうか怪しいもんだぜ・・・。
いやー完全に騙された。
SNSなんかで流行っていた(流行っている?)ロマンス詐欺に引っかかる人のように、私は彼の言うことを完全に信じ込んでしまっていた。
海外に移住したばかりの方々、お気をつけなはれや・・・!
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