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僕と、彼のこと。
僕はリスロマンティックで、クォイロマンティックだと認識しています
恋愛感情がわからないから、わからない感情をぶつけられるのが怖いのかなぁ
そんな僕にとって衝撃的で、今でも少し後悔している彼のこと。
僕と彼、Uは、幼稚園から中学校まで同じところに通っている
いわゆる幼なじみなのかもしれない
でも本格的に話したのは小6の頃
はじめてクラスが同じになった
Uは担任の先生に強制的に給食を増やされたことで不登校になっていたらしい
風の噂で聞いたものなので信用度は低い
彼は給食の時に一度家に帰り、家で昼食をとって再登校していた
僕と友達は放課後よく学校に残って遊んでいた
教室で話したり、トランプしたり、落書きしたりしていた
Uも時々残っていた
ふとした時から恋愛の話をするようになった
誰かがUに 好きな人いるの〜? と聞くと、Uは頷いた
それからはUの好きな人を友達と当てようとしていた
友達は「絶対綴じゃん!」とふざけて言っていた
僕も「いやいや、自分な訳ないよ」と返していた
Uは笑っていた
Uの友達とUと話していた時に、「 Uの好きな人当てるためにLINEもらっていい?」と彼らに聞いた
「いいよ〜」と言われた
そのことはすっかり忘れていた
すると、Uの友達から「Uが綴のLINEほしいって言ってきたから」と言って連絡先が送られてきた
小学校を卒業した
中学生になって、僕はUと隣のクラスになった
忘れもしない4月22日、塾の帰り道
友達と帰っている時LINEでUに好きな人を聞いていた
友達が「自分?って聞いてみたら?」と言った
違うだろうな、と思いながら試しに送ってみると、『面白そうだから言わない』と返ってきた
面白そうだから ってなんなんだろうと思っていた
家に帰ってLINEを見た
『まぁ…言っても良いかな』ときていた
『誰?』と聞くと
『実は、綴が好き』と言われた
僕はその瞬間不思議な感覚に陥った
これまで僕を恋愛的に見ていたのか
どんな目で見ていたのだろう
聞いてみたくもあり、聞きたくないことだった
ひとまずどう返そうか
僕の頭はフル回転した
そうして出てきた答えは『ありがとう』
一度言って吹っ切れたのか、『付き合ってー』『俺のこと、好き?』と立て続けにやってくる言葉
その時に気づくべきだった、“好き?”は恋愛的に好きなのかということに
そしてその時にちゃんと断るべきだった
でも僕はわからなかった
『友達としては好き』と一応送る
友達として とつけることに罪悪感があった
恋愛感情と友情の違いがわからなかった
『じゃあ好きなんや、まだ良かった…』と返ってくる
さらに改めてくる『付き合おう』
怖かった
怖いし、気持ち悪いし、どうにかなりそうだった
そこで自分の気持ちを伝えるべきだった
『付き合うのはちょっと…無理』と送っても、Uは『そうなんかー』と悲しそうなスタンプを送ってくる
『じゃあ好きになってもらえるように頑張る』と
彼の中では両思い=幸せ で、両思い=付き合う なのかな、となんとなく思った
それから僕の制限が切れるまでLINEが続いた
その日から毎日UからLINEが来るようになった
『今日も学校休んだ』『最近面白いことなんもない』
『綴は楽しいことあった?』『今なにしてる?』
全てを無視すれば良かったんだな
そうすればUのことも深くは傷つけなかったかもしれないのに
僕はLINEをしたい気持ちがわかるから
寂しいから 話したいから縋る気持ちがわかる気がするから
無視することができなかった
優しくない奴だ
そのまま毎日続くLINEに恐怖を感じて、やっと自分の気持ちを伝えた(遅い)
Uのことは友達として好きなんだということ
だから付き合えないこと
それらを前は伝わらなかったので、まとめずに詳しく話した
『わかった』『でもまた告白するかもしれない』と言ってきた
きっと友達として今まで通り過ごせば良かったんだろう
でも恋愛的にみられていると知った僕は怖くて、耐えられなくて彼を避けた
Uのクラスの前を通ると、彼は僕をガン見してきた
それが嫌でUのクラスの前を通らなくなった
毎日どれだけ素っ気なくしてもLINEがきた
ブロックしてしまった
Uに会わないように細心の注意を払った
最低だと自分でも思う、僕は最低だ
自分には人を好いたり嫌ったりする資格があるのかな
でもUの目から見た僕は 間違いなく女性だった
彼にとって僕は可愛い女の子だったんだろう
それがたまらなく嫌で、今も書いていて寒気がする
それでも、僕にどんな理由があっても
僕を好いてくれた彼には逃げずに向き合わないといけなかった
きっとUはこれを見ていないだろうけど、
本当にごめん、U
いくら僕が恋愛感情がわからなくて向けられるのが怖くても、やっぱり傷つけるのはよくないよね
僕を好きになってくれてありがとう
僕のことを忘れるくらい幸せになってほしいな