#165 八百万の神の庭で、今年一年に感謝し、邪念を神域にお戻しする「つくばウォーク」
2024年もあと二ヶ月余りになりました。note の「今年やりたいこと」を見直していらっしゃる方も多いのではないでしょうか? 今日は、僕が1996年から続けているイベント「つくばウォーク」へのお誘いです。年の瀬に一年間を振り返るにはピッタリのイベントです!
(ヘッダ写真は筑波山:「つくば市観光コンベンション協会」サイトより)
今年もやります「つくばウォーク」
「つくばウォーク」は、その名前の通り、茨城県つくば市を中心に、「里山エリアを 30km 歩く」イベントです。実際には、茨城県土浦市となるJR土浦駅をスタートして、途中かすみがうら市を経て、つくば市中心街がゴールです。ゴール後は、つくば市がまだ「桜村」だった頃から、つくばの成長を見守ってきた古い居酒屋で打ち上げをします。2023年に書いた記事を引用します。
今年は冬開催!
「つくばウォーク」は、例年夏に行ってきました。年によっては気温が38℃に達する中、炎天下を8時間歩いて体力の限界を試し、その中で「自己を見つめる」イベントでした。しかし、事の起こりとなった1996年は、涼しい満月の夜中に歩いていたのです。「非日常から日常を見直す」のが当時の主旨だったように記憶しています。今年は初心に戻り、体力の限界を試す必要のない(安全な)冬に「つくばウォーク」を開催します!
神聖なるコース
「つくばウォーク」のコースは、筑波山登山ではなく、霊峰筑波山の里山エリアを横断します。筑波山は、神道の最高神である伊勢の天照大神の親神にあたる、イザナギとイザナミを祀った山です。「双峰」と称されるその山は、男体山、女体山の二峰を頂き、それぞれの山頂にイザナギとイザナミをお祀りしています。
筑波山の登山ルートは比較的厳しく決められており、その理由は明確で、標高270メートル等高線を境に、それより上は筑波山神社の私有地であり神域とされているからです。山頂からは「男女川」(みなのがわ)が流れ、百人一首にも詠まれました。ちなみに、「男女川」という美味しい地酒もあります🍶
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あの日の命令が、 「ツクバヤマハレ」 だったら……
「筑波山が晴れている」と聞いて、何か思い出す人はどのくらいいらっしゃるでしょうか? 日本史に大きな影響を与えた「ある言葉」と筑波山が多いに関係あるのです。時は1941年12月8日、真珠湾攻撃の日です。
太平洋戦争開戦のきっかけとなった真珠湾攻撃に際しては、二つの暗号が用意されていました。「作戦決行」を示す暗号電文は、ご存知の「ニイタカヤマノボレ」でした。ニイタカヤマとは、当時日本で一番高かった山で、それは台湾が日本統治下にあった時代の「新高山」(標高3,952mで台湾最高峰。現在の名称は「玉山」)でした。事実では、「ニイタカヤマノボレ」が発令され、先の大戦が太平洋地域に拡大して泥沼化する原因となりました。
当日、「作戦中止」を示す暗号電文は、「ツクバヤマハレ」=「筑波山晴れ」でした。晴れた筑波山を見上げて、あの日の命令がもし「筑波山晴れ」だったら……と思うと、いつも悲しくなります。ちなみに、筑波山は「日本百名山」の中で、最も低い山です。そんな筑波山と当時日本最高峰だった新高山が正反対の意味の暗号電文になっていたとは、感慨深いです。関連する記事を見つけたので、引用します。
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少し種明かし
少し種明かしになってしまうのですが、この「つくばウォーク」のコースおよび一帯が、僕が7月に「note 創作大賞 2024」に応募した小説、『Flow into time 〜時の燈台へ〜』の舞台となりました。作品には多くの場所が登場しますが、毎週金曜日に登場人物たちが集った「ドライブインひいらぎ」はコース上に実在します(名称は異なります)。
主人公の探夏(たか)と七会(なか)が毎日通った道が、「つくばウォーク」のコースとぴったり重なっています。七会が「発掘のアルバイト」をしていた遺跡も、今は市営墓地となり、すっかり人影がまばらになりました。
今年は大勢で歩きたい!
実は、小説を読んでくださった何人かから、「ぜひ小説の舞台を歩いてみたい」と声をかけていただき、今回は note で一緒に歩いてくださる方の募集をすることにしました。ぜひ土日に開催したかったのですが、今精力的に取り組んでいる「しあわせ探求庁」のイベントを優先するため、こちらは平日開催となりました。
「休み、取れるよ!」という方、「フリーランスだから調整できる!」という方、ぜひご参集ください。首都圏からなら日帰り参加可能ですが、泊まりで参加可能な方は、翌日午前に、一年間の神恩に感謝して、筑波山神社にお礼詣りを行います。では、募集要項です!
「興味あるよ」「行ってもいいかも」という方は、こちらのメールアドレスより、「つくばウォーク参加希望」とご連絡ください。一年の最後に、今年の自分を振り返って 30km を歩き、余計な邪念を手放すのがオススメです(神域で引き取っていただく)。コースはほぼ全行程舗装路なので、トレッキングシューズは不要です。底が厚めのスニーカー、ウォーキングシューズがあれば大丈夫です。
僕は毎年この「つくばウォーク」を行うことで、毎年着々と夢が叶いつつありますし、よく考えてみれば、歴代の参加者はほぼ例外なく夢を叶えています(例:大学教授になりたい → 教授どころか学部長就任!、海外大学院へ進みたい → 進学決定!、テレビ局に就職したい → 今は制作部長!etc.)「つくばウォーク」のコースは、実は記録にはない昔の筑波山参詣路と重なっているのだと推測しています。現地在住のブロガーの方の記事を引用します!
また、未公開ではあるのですが、小説『Flow into time 〜時の燈台へ〜』の続編となる小説の舞台もコース上にあり、参加してくださる方には前もって続編の小説をお渡ししたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは12月19日朝、JR土浦駅でお会いしましょう!ごきげんよう!
(2024年10月28日)