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佐々木 明
2017年1月22日 23:20
昼下がりに兄と一緒に散歩していた。 すると、視界の端に、トラックに轢かれそうな少女が見えた。 ――見えたので、おもいっきり少女を突き飛ばし、トラックの間に滑り込む。 自分の体が、大きな衝撃とともに吹き飛ばされるのを感じ取った。 中空に放り出された僕の視界には、真っ青なパーカーを着た兄が、悲鳴を上げるのが見えていた。 まぁ、どうでもいいことだ。 どうせいつもの、ことなのだ