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企業はnoteとどう向き合うべきか。note pro合同説明会レポート

noteの法人向けプラン note proの合同説明会に参加したので、メモの振り返りとともにまとめてみました。こちらのレポートでは、WEBに載っている事柄との重複は省いて、会場でのみ話された情報を中心に拾い上げていきます。

会場は外苑前駅から徒歩5分

会場はピースオブケイクさんのオフィスがある、青山セント・シオンビルの4F。東京メトロ「外苑前駅」から徒歩5分ほどです。家具のACTUS・青山店さんから道路を挟んだ向かい、と覚えておけばわかりやすいです。

余談ですが、同ビル5Fには声優事務所として有名な「青二プロダクション」さんが入っていて、ちょっとテンション上がりました笑

note pro とは

ご説明いただいたのは、noteディレクター 水野圭輔さん。物腰も柔らかく非常にフランクな方でした。

note proは、noteの法人向けプランです。できることや詳細プランは下記から。2019年3月のローンチ以来、コンスタントに問い合わせが来ているそうで、非常に注目度の高いサービスなのですね。

導入事例

利用企業は現在約250社。特徴的な導入事例をご紹介いただきました。

所信表明でメディアの意思を宣言

キリンビールさん、ポプラ社さん、いずれも企業アカウントを開設して第1発目の投稿で、noteをはじめた経緯やどんな内容を発信していくのかを説明しています。いわゆる所信表明です。メディアを運営していくと、時に方針がブレてしまいそうになることが多々あります。そんな時に原点に立ち返る拠り所になるのが、この所信表明です。

オウンドメディアをnoteに切り替え

Kaizen Platformさんは、もともと自社サイトでオウンドメディアを運営していましたが、note proへ引っ越しを行った事例です。そこで問題になってくるのは、過去のコンテンツ。note側でコンサルを行った結果、過去コンテンツをそのまま持ってくるのは良くないとアドバイスしたそうです。その理由は、

・重複コンテンツはSEO的にデメリットになる。
・読者に誠実でない。非常に人気のあった記事や時勢的にタイムリーな記事など、特別な理由がない限りは、同じ内容の再掲は読者にとってメリットがありません。

マガジンの活用がピカイチ

soar(ソアー)さんのnoteは、マガジンを非常に上手く活用している事例です。#soar_event のハッシュタグを用いて、イベント参加者個人のnote投稿をマガジンとしてまとめています。個人にとって、公式に取り上げてもらった!というのはうれしいものです。参加者とのエンゲージ確立に役立っています。

noteの世界観

MAU 約1,200人、会員数 約100万人を抱えるメディアになりましたが、大切にしているポリシーがあります。

広告とランキングはあえて入れない

サービス開始当初から広告枠もランキングもありません。noteのミッションにはこうあります。

だれもが創作をはじめ、続けられるようにすること

広告料を払った記事だけ頻繁に表示されたり、たくさんスキを獲得した記事だけが目立つような仕組みはミッションにそぐわないのです。こうした方針は、水野さんいわく「治安の維持」には大事なことだったそう。治安が維持されているからこそ、バズらせるために扇動的なタイトルで惹きつけるといったテクニックもあまり通用しません。「noteはhackできない」とも。

note運用のコツ

法人としてnoteを運用する際のコツもいくつか教えていただきました。

どんな看板を立てるかが重要

誰に向けてどんな内容を発信するか、明確にすることが最も重要とのこと。ウチはどんな人を対象にして、どんな品物を置いてます。いわば店の看板を立てるのと同じです。

Twitter運用はセットで

ソーシャル分析でも、Twitterからの流入がかなり強く、企業公式Twitterの運用は必ずセットでお願いしたいとのことでした。Twitterでオーディエンスを作ることを意識すると活用の幅が広がります。例えばTwitter投稿で反応の良かったトピックを、今度は情報を拡充してnoteに仕上げるといった使い方もできます。

質疑応答

SmartNewsへの配信(オプション):SmartNews推奨のsmart format形式でフィードを送信します。通常版のnoteでは、編集部がピックアップした、いくつかの記事しかフィードに流していないそうですが、note proの場合は該当アカウントの記事がすべてフィードされます。ただし、実際に掲載されるかどうかはSmartNews側のアルゴリズムにゆだねられます(SmartNewsは人力での記事選別は一切行っていません)。

・Googleアナリティクス利用権限(オプション):通常版noteではタグを一切入れることができませんが、note proのオプションでGoogleアナリティクスの利用が可能になります。ただし、近日中に実装予定のダッシュボードでは、PV、スキ・コメント数、読了率、スキ率、ソーシャル流入などが見られるようになり、Googleアナリティクス無しでもかなり詳細な数値計測が可能となるそうです。

・コンテストについて: お題投稿のコンテストはnote proとは別料金体系のスポンサー枠となります。なお、noteの世界観を崩さないという制約があるので、あまり融通が利かないとも説明されていました(募集ハッシュタグに商品名を入れられない等)。

・オウンドメディアをnoteにする理由:Kaizen Platformさんの事例をはじめ、同様の案件がいくつも進行中だそうです。企業側の理由として、セキュリティやメンテナンスのコストが挙げられます。WordPressも定期的にセキュリティアップデートが必要ですので、その作業工数や人的負担をnoteへ一任できるメリットがあります。1,200万ユーザーを抱えるコミュニティへの期待もありそうです。なお、最初からnoteを指名してこられるケースも多く、不思議だとおっしゃってました。noteが培ってきた世界観に惹かれてのことでしょうか。

根底に流れるhonestなポリシー

説明会を通しての発言で印象的だったフレーズは、

「読者に誠実である(こと)」
「noteは信用を貯めるプラットフォーム」

特に「誠実」のワードは繰り返し出ていました。少人数ながらも極めてマジメに運営されていることが伝わってきます。編集部の方々は、日々アップされる膨大な数の投稿を精力的に目を通しているそう。1,200万ユーザーのメディアとなっても、人の手のぬくもりが随所にあふれています。


非常に興味深い内容が凝縮された説明会の開催、ありがとうございました!

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