君のおかげで、僕のふとももは太くなる 〜男性育休一年期〜
男性育休1年取得中の日下が「育児はいいぞ」をテーマに綴る、「男性育休一年期」でござい〜〜〜(ドンドンパフパフ
前回はこちら。
世のアラサー男性の皆様、順調に肥えてますか?
下っ腹はぽっこりしてますか?
僕のお腹に住む脂肪の妖精、ぶにまるも勿論元気です。
ね? ぶにまる! 「ぶに〜!」
あなたもきっと経験している。
ふと前屈みになった時に気が付く、腹部の圧迫感。
お風呂上がり、鏡の中からこちらを見る、だらしない体の男。
マタニティフォトで妻の横で腹を晒し、「妊娠4ヶ月」と言われる屈辱。
ちなみにこの構図、マタニティフォトの定番として凄くよく見る。
Google画像検索に並んだ彼らの笑顔は、皆揃って恥ずかしさを携えている。
ママのお腹にBaby! 、パパのお腹にBeer!とか書いてあったりする。やかましいわ。
いつだって痩せようとは思う。締まった体になりたいと思う。
けれど、まあ、続かないこと続かないこと。
思い立って筋トレをしても、まあ翌日忘れること風の如し。
米を減らそうとしても、気がつけばおかわりご飯が山の如し。
かの石川啄木はこんな詩を遺しました。
どうして我らは痩せられないのか。真相を確かめるべくジャングルの奥地に向かった我々は、沼地に巣食う大蛇から真理を聞いた。
その真理とは。
🐍「痩せる必要ないだろ」
まあ……そうなんよな。
結婚できたし。もうモテなくてもいいし。
そもそも別に健康を害するような太り方してないし。
そうだ。必要性がないのだ。
だから、まあいいや〜〜〜と思いながらぶにまると共に平穏に過ごしていた。
……あの日までは。
子の爆誕から約1ヶ月。
妻の友人夫婦に赤子を見せに行った。
その方々も9ヶ月になるお子さんがいて、産前にはパパママ+赤ちゃん会に呼んでもらったりもしていた(うちの子は妻のお腹から参加)。
出迎えてくれた友人ママの腕に収まる赤子を見た瞬間思う。
デカくね?
え? こんなデカかったっけ?
むしろ産前に会った時は小っちゃいなあ、なんて思っていた。
爆発的に成長したのか?
超成長期だもの、それもあるかもしれない。
我が子を抱っこしてもらうついでに、先方の子も抱っこさせてもらうことになった。
一瞬怯んだが実は抱っこには自信がある。
生まれた直後は抱っこした瞬間ギャン泣きされたが、毎日抱っこすれば自然と慣れる。
育休での育児経験を荒稼ぎした結果、もはや新米パパ界隈の中では抱っこの名手だと自負している。
さあ、やってこい。
ズシッッ・・・・・・!
おっも。こんなん長時間もてん。
世のパパママ達ってこの重量を平然と抱っこしてんの? マジ????
もちろんこの子が太り過ぎというわけではない。
健康にすくすく育った9ヶ月児だ。
そうだ。赤ちゃんの成長速度は、凄まじい。
すなわち、うちの子も遠くない未来、このサイズになる。
色とりどりの記憶が走馬灯のように蘇る。
1歳の弟を抱っこしながら、駄々をこねる4歳の姉を抱っこする先輩ママ。仰向けになって上げた足の上に2歳児を腹這いで乗せ「飛行機ごっこ」をしていた先輩ママ。高い高いの構えから4歳児を振り下ろして遊ぶ先輩パパ。
……このままじゃやばいわ。筋トレしよ。
くさか は 「必要性」 を手に入れた !
どこの筋肉が足りないかは、抱っこ中の筋肉の悲鳴を聞けばすぐわかる。
なぜか座った状態で抱っこすると怒るので、長時間の立ちっぱなしは日常茶飯事。あとシンプルに腰痛がやばい。
下半身を鍛えるスクワットは必須。ふくらはぎが辛いので踵上げもやる。腕もきついので腕立ても大事。ついでに某猪之助の人に憧れていたので腹筋ローラーもやる。
久しぶりに始めた筋トレは、今までと違った。
「めんどくさいなあ」は今まで通り毎日訪れるが、そのたび思い出すのだ。
歩き疲れてぐずりだし、そのくせベビーカーに乗ってくれない子を、疲れ切った顔で担ぐお父さんを。
そして、我が子の体重増加ペースを。
産まれた時は3000gに満たなかったのに、この2ヶ月で4000gを超えた。体重は33%アップ。これを60kgの大人で換算すると80kgまで増えた計算になる。
成長曲線を見ると、めっちゃ早ければ1ヶ月後には7000gを超える。
やばい。腰が持っていかれる。
うちの子はなぜか抱っこ中にスクワットをすると泣くのをやめる。
重り(全自動重量増加機能付き)としても活躍してもらっているが、筋トレは汗をかくので熱が伝わり、そのうち暑くて起きてしまう。
最近は扇風機の前で上裸で子を抱えてスクワットをする屋内不審者と化した。
危機感があるだけで、今まで続かなかったものがまあ続く。
徐々にメニューを増やしながら、かれこれ1ヶ月、ほとんど欠かすことなく継続できている。
我々はわがまま夫婦なので、子が産まれたからと言ってやりたかったことを諦めるつもりはさらさらない。
子を連れ回し、妻子に連れ回される、そんな人生を走るつもりだ。
いつでも子を背負ってアースマラソンを完走するくらいの、心技体揃った身体が必要なのだ。
遊びも育児も仕事もフルパワー家族。
目指せインクレディブルファミリー。超能力は使えないけれど。
というわけでだ。
痩せたいメンズよ。鍛えたいメンズよ。
ぴったりの方法がある。
必要性を作ろう。危機感を持とう。
どうやって? 今まで書いてきた通りだ。
そうすれば勝手に必要になる。
だから安心して、マシンガンをぶっ放せ。
育児はいいぞ。
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