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サルデーニャの伝統工芸、ナイフ

サルデーニャは大昔から豊かな金属鉱床に恵まれ、ブロンズ加工と共に刃物加工が
発達し、元々は酪農家の生活必需品として作られてきたナイフ。
ただ第2次世界大戦後にはナイフ職人の精彩はもはや消えつつありました。しかし
ながらナイフの需要は日常的に使うものから芸術品へと変わり、その変化同様それ
に見合った新しい装飾や伝統的な鍛造だけでなく新しい技法、また場所により使われる材質も変化に富んだものとなってきました。

それら材質は柄はムフローネ(野生のヤギ)や水牛の角または真珠母、輪の部分は金や銀、刃の部分はダマスク細工の鋼など。柄の部分は動物の角をその形のまま使ったものもあり、目を惹きます。

それらのナイフは使うもの、というより観賞用に集めるコレクターが多いですが
サルデーニャの人々は男性だけでなく女性もシンプルな小さな折りたたみ式の
ナイフを携帯していることが多いように思います。
暮らし出した最初の頃、野外で食事をするときに友人たちが自分の携帯ナイフを
さっと出してチーズやサラミ、果物などをカットする姿がカッコよく、早速真似を
して買ったことを思い出します。(でも日本では銃刀法違反になりますよね、、、)

ナイフで有名なのは主に内陸部•ヌオーロ県のパッターダ、南西部•南サルデーニャ
県のアルブス。刃にしても柄の細工にしても他を抜きん出て優れたものが多いよう
です。

またアルブスにはナイフ博物館もあり、いろいろなナイフやナイフの製造過程を
見学出来ます。

アルブスのナイフ博物館

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