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幽霊、2024年7月の仕事。

7月の仕事はZAITENの連載コラム。

ZAITEN『時代観察者の逆張り思考』

8月号は「東京都知事選、地獄のババ抜きは続く」

「ZAITEN」8月号

前回の東京15区衆院補選に続き、東京都知事選挙の話。
父から「紙屋の息子(井川意高)と話題が被っているじゃないか」と言われたが、「被ってもいいから」と編集部に依頼されたんだよな。
あと、〆切の時点では出馬表明していなかった候補もいるので、その話題はありません。

それでいて入稿後に一部差し替える羽目になったんだが、特殊株主バトルのくだりかと思ったら別の箇所だった。
どんな雑誌でも広告をおちょくるネタには慎重になる、というか、ダメなのは、昔の「コミック新現実」でうっかり『エウレカセブン』ネタを書いて、大塚英志さんの仲裁が入った後、KADOKAWAからきっちり半年出禁を喰らって落とし前を付けた件があったけど、あれも20年前だからね。さすがに忘れていた。
それでもKADOKAWAは、約束通り半年で出禁を解いて、問題の原稿以外はだいたい総集編の単行本にも収録しているから、存在ごと抹消した「オトナアニメ」の洋泉社よりは器が大きかった。

そのKADOKAWAがランサムウェアでああいうことになり、株主総会もああいうことになっていたのは、まあ、なんというか。
もっとも、良くも悪くも天上人たちが勝手にやらかしているだけなので、現場レベルへの影響はそんなにないんだけど。

「ZAITEN」8月号目次

附記徒然。

体調の底を抜けたので、そろそろ仕事量を戻すかと思ったら、早めに夏バテがやってきた。
なので、物書き仕事は相変わらず「ZAITEN」の連載だけ。

そういえば、意識的に書店や図書館へ立ち寄ってサブカルチャー方面の雑誌に目を通すようにしているが、この5年くらいで軒並み、誌面が弱体化している。
「サイゾー」も季刊になっているから、何処も景気は良くないのだろうけど、元になるサブカルチャーが弱体化しているのか、それを誌面に反映する編集者が弱体化しているのか、両方なのか。
後者の編集者は「良心的」に作っているつもりなのだろうが、結局、内輪の流行りモノを追っているだけではないか? と思うケースもよく見かける。

しかし、どうしょうもなく俗悪な目論見で作っていたとしても、独自のアングルというか、強くコンセプトを打ち出したほうが、先鋭的な面白さを纏うことも多い。
サブカルチャーはそもそも俗悪なものだからだ。

メインカルチャーを扱う手つきでサブカルチャーを扱う、「良心的」な手合いのほうが、実は面倒くさいのだ、という話でもある。
実際、筆者も過去30年を振り返ると、そういう人物の教条的なイデオロギーで異物のようにキャンセルされたことが、けっこうある。

そういえば、最近、その一人がうつ病になって苦しんでいると人伝に聞いて、過去の報いなんだろうな、と思った。
過去にインタビューしたことがある共著者から献本されたので、お礼と感想を送ったら、そいつが握り潰して届けなかったのだが、筆者程度にそんなことをやるということは、日常的にそういうことをやっていたのだ。
まあ、せいぜい苦しめば良かろう。

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