【リーグ・職業別】イングランドのサッカーチームのお金事情
サッカーの本場、イギリスで働きたい!と思って
イギリスまで旅立った私ですが、
現地のイギリス人のサッカー愛は想像をはるかに超え
なんとリーグ数は11も存在します。
もちろん上のリーグへ行けば行くほど、サポーターの数は増えますが
それぞれのリーグに組織がきちんとあります。
そんな本場イングランド、サッカーリーグのお金事情を調べてみました。
※1ポンド190円で計算しています。
1-4部 プロサッカー
プレミアリーグ
ヨーロッパ5大リーグの1つで、近年では一番レベルが高いとも言われており、視聴者数は世界トップの世界的な人気リーグです。
ビッグ6と他のチームで年俸の差が歴然としますが
それでも世界最高峰のリーグなので桁から違います。
平均年俸
監督 £4.3m (約8億1700万円)
チームドクター £141,230 (約2700万円)
コーチ £50,000-200,000 (約950万‐3800万円)
トレーナー £75,000 (約1425万円)
基本的に一般的な求人は出ませんが、
稀に理学療法士、アナリストなどは求人が出ます。
トレーナーや他のコーチ陣はCompetitive Salary、または、
経験によると書かれているため、本人の経験や以前の職業での給料によります。また、ビッグ6と呼ばれるチームはさらに給料が高くなります。
ヘッドトレーナーで年俸£250,000 (約4750万円)の方も存在するようです。
世界トップレベルのプレミアリーグ、夢があります…!
さて、それに続く2部の平均年収にご注目ください↓
チャンピオンシップ
2部のチャンピオンシップは最近日本人選手も多く入ってきました。
チームで1番高い年俸選手の平均は£1,509,564 (約2億8000万円)
その他の主な職種の平均:
監督 £878,000 (約1億6000万円)
助監督 £204,470 (約3800万円)
コーチ £113,414 (約2200万円)
フィットネスコーチ £79,867 (約1500万円)
ゴールキーパーコーチ £84,158 (約1600万円)
キットマン(マネージャー) £33,394 (約630万円)
理学療法士(トレーナー)£68,567 (約1300万円)
スカウト £65,596 (約1250万円)
2部でも日本と比べると高いですね。
プレミアリーグで働くためのステップとする人も多いです。
どのチームかは公表されていませんが
2部のチームのキットマン(マネージャー)が£56,000(約1000万円)もらっていることがニュースとなり話題になりました。
イギリスのサッカーチームでのキットマンの仕事は、練習着や移動着、ユニフォームなどの洗濯や準備、スポーツドリンク、プロテインや補食の準備になります。
キットマンは大体チームで一番年収が低いのですがそのチームのキットマンは相当信頼されていますね。
また、理学療法士で年俸がなんと£190,000(約3600万円)の方もいるそうです。2部でも実力が認められれば1部よりもらえる可能性だってあります。
リーグ1(リーグワン)
3部のリーグです。
チームで1番高い年俸の選手の平均は£247,188 (約4700万円)
2部と比べると、かなりガクッと落ちます。
監督 £182,438 (約3500万円)
助監督 £74,600 (約1400万円)
コーチ £43,303 (約820万円)
フィットネスコーチ £39,583 (約750万円)
ゴールキーパーコーチ £39,609 (約750万円)
キットマン(マネージャー) £23,593 (約450万円)
理学療法士(トレーナー)£40,804 (約750万円)
スカウト £34,031 (約650万円)
理学療法士は、長年病院で勤務すると同じくらい、もしくはこれより高い金額になってくるので、拘束時間も長いことを考えると、サッカー好きでないと厳しいです。
リーグ2(リーグツー)
プロでは一番下の4部リーグになります。
チームで1番高い年俸の選手の平均は£113,951 (約2100万円)
監督 £113,951 (約2150万円)
助監督 £49,462 (約940万円)
コーチ £28,333 (約540万円)
フィットネスコーチ £28,111 (約530万円)
ゴールキーパーコーチ £28,969 (約550万円)
キットマン(マネージャー) £20,617 (約390万円)
理学療法士(トレーナー)£34,444 (約650万円)
スカウト £31,257(約600万円)
プロチームですが、キットマンはイギリスの最低賃金レベルです。
5-8部 セミプロサッカー
ナショナルリーグ・ナショナルリーグ北部/南部
分類上はセミプロの5・6部リーグですが、
近年そのラインが無くなってきています。
というのも、2022-2023シーズンでは
24チーム中21チームがプロ、要するに選手やスタッフがサッカーのみで生活できるという状態でした。
資金力がここ数年で上がっているリーグで
施設や選手、スタッフの質も良いです。
選手の平均は週あたり£1500(約28万円)
年収だと、£72,000(約1350万円)で4部からかなり下がります。
監督は£55,000 (約1045万円)程度になります。
他の役職の年収の目安は見つけられませんでしたが、
基本的にほとんどのチームがフルタイムなので
どのスタッフも生活出来る程度は少なくとももらっていると思います。
ノーザンプレミアリーグ・サザンフットボールリーグ・イスミアンフットボールリーグ
7・8部のリーグです。
プレミアディビジョンが7部、その下の地域別ディビジョンが8部となります。
このリーグは完全なセミプロで、
選手・スタッフほぼ全員が別の仕事もやっています。
選手は所属チームに登録をしますが
他のリーグのような一定期間の契約は存在しないため
もし他のチームが良い条件を提示してきた場合、
シーズン中でも移籍してすぐ試合に出ることが可能です。
選手は週£300‐1000(約¥57,000-190,000)と幅広いです。
ベンチ入りの選手、または試合に出た選手のみお金がもらえるのも
このリーグの特徴です。
監督、そしてコーチも選手と同等の金額だと思われます。
安全上トレーナーを雇うことも義務付けられていますが、選手の半額程度が多いそうです。
新人や経験の浅いスタッフも多いですが、サッカー現場での経験を積むために安い金額でも人が集まるそうです。
フィットネスコーチやスカウトはほとんどのチームが雇っていません。
監督、コーチ、トレーナーがそういった仕事を補いあってやっています。
また、トレーナー兼監督、監督兼選手、選手兼トレーナーのような
兼任もちらほら見られます。
週2の練習と週1の試合のみで基本的に構成されています。
7部以下のリーグは選手のバックグラウンドが多岐に渡り、
・引退するにはまだ動ける元プロサッカー選手
・アカデミーの後、プロ契約ができなかった若手選手
・年々リーグが下がってセミプロになった選手
・元々サッカーが上手い方で違う職種についたが小遣い稼ぎに選手に
チームによってはサッカーのみで生活出来るほど資金力があるチームもあるみたいですが、ほとんどのチームは厳しいです。
それ以下の地域別リーグ
9-11部に細かく分類された地域別リーグが存在します。
9-10部にはイングランド国内だけでも15リーグ存在し、
基本的にはセミプロとアマチュアチームが混在しています。
7-8部と比べるとさらに選手の週給が減り、
£100-300(約2万から6万円)になります。
スタッフの数も最小限になり
・監督
・コーチ
・ゴールキーパーコーチ
・トレーナー
・キットマン
チームによってはボランティアでこういった仕事を受け入れる人もおり
資金力が7-8部よりさらに落ちます。
週1しか練習しないチームもあるそうですが
コスパを考えると妥当な気がします…。
いかがでしたでしょうか。
思ったより多かったですか?それとも少なかったですか?
イギリスのサッカー現場で働きたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。