『詩と散策』ハン・ジョンウォン
『私が冬を愛する理由は百個ほどあるのだが、 その一から百までがすべて”雪だ”。それだけ私の雪への想いはひたむきで純粋だ。なぜ雪が好きなのかというと、白いから、清らかだから、静かだから、溶けるから、消えるから。』ー抜粋
最近たまたま本屋で『詩と散策』と言う本に
出会った。ハン・ジョンウォンという韓国の女性の方だ。散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人、と帯にある。なんてパワーオビなんだ・・・面白くないわけがない。
雪が降るとああ仕事大変だなあと思っていたが
上記を読んでいると思わず好きがウツる。冬に読む一冊の本として彼女の本ほどしっくりとくるものは無かった。ハッとさせられる場面が多く、読んでいる最中、思わず会いに行きたくなる衝動に駆られる不思議な作家だった。
寒い寒いと思うけれども、彼女のエッセイを読んでいると、冬を愛でるのもまた一興なのかもなとふと思わせられる。そう、冬は、白く、清らかで、静かに溶けて、そして消えるのだから。
Poetry and Walks
『詩と散策』ハン・ジョンウォン
橋本智保訳 書肆侃侃房