手荒な真似はしたくないのに・・・
認知症の母は、もともと左側の耳の聞こえが悪かったのですが、10日ほど前から急に殆ど聞こえなくなってしまったようです。
それでも右側は聞こえるし、痛いとか風邪をひいたなど病的な症状はありません。
90歳を超えた母の姉である伯母は、ずいぶん前から補聴器を使っていて、それでも聞こえていない時があるし、まぁ年齢的に仕方ないのかなと思いました。
また通院している内科のお医者さんから「その歳で補聴器もつけずに会話できるんだから・・」と言われたこともあって、少し様子を見ることに。
ところが何しろ気になる母は、聞こえる方の耳を手で塞いで、聞こえないことを確認しては、その度に家族に「全然聞こえない!」と、訴えるようになりました。
たった今のことを忘れてしまうのですから、仕方がありません。
それでも数分に一度の割合で訴えられたら、さすがにこちらもイライラ。
つい「確認しなくていいから!」と、耳を抑えた手を乱暴に引っ張ってしまいます。
数回そんなことを繰り返し、その度に悲しそうな顔の母を目にしていると、まるで自分が母を虐待しているような気持ちになりました。
私だって、そんな手荒な真似はしたくありません。
なので後日、仕事が休みの日に耳鼻科に連れて行きました。
すると「耳垢が穴をふさいでいて、診察すらできない。」と言われました。
「もしかしてそれが原因?それならすぐに取ってくれればいいのに・・」と思いましたが、なんと固くなりすぎていて取れないそう。
結局その日は、耳垢を柔らかくする薬を処方されただけでした。
次の診察日の前日の夜と当日の朝と当日診察する直前の3回、横になって3滴くらいたらし、そのまま動かずに5分間。
母はこの5分ですら記憶が持たないので、タイマーを持ってずっとそばについていないといけません。
しかも両耳。
さて、これから診察直前の3回目、やりますか。
その後、診察に行ってきます。
これで少しでも聞こえが良くなればいいのですが・・
《後日追記》
その日、やはり耳垢がごっそり取れました!
お医者さんからその耳垢を受け取った看護師さんは、少し離れた場所にいた助手の方を手招きしてそれを見せ、二人で顔を見合わせていました。
おそらくその医院の歴史に残るほどの大きさだったではのないでしょうか^^;
すっかり聞こえが良くなった母は、帰りの車の中でご機嫌にしゃべりまくっていました。