お茶でもどうぞ|2024-12-16
んん…ハープと鳥の音が聴こえる…。
嗚呼そうだ…設定したアラーム音だ。
朝が来た。
わたしが学校に通っていた頃は爆音でCDラジカセを設定しても全く起きることが出来ず、家を出るギリギリまで布団に包まっていたのが日常だった。
それを思えば今ではアラームなしで6時に起きる日もあり、年月や経験の違いなのだろうか…。
花を摘み束ねることを始めて3カ月の月日を重ねた。
見渡す限り花畑が広がる光景は、何度味わっても「わぁ…!」と、うっとりしてしまう。
一日おきに花を摘むのだが、摘み取って一日待つとまだ蕾だったのが花開く。
その自然のいとなみにもまた「はぁ…」と思わず心の声がもれ、生命の不思議、植物のみなぎるチカラを感じる。
花を摘んだ後は作業場で摘み取った花を束ねる。
花束たちは市場に出回ることもあり束ねる時は、ていねいさ、美しさ、スピードがたいせつで、テンポよく花を切り揃え、束ねることが必要だ。
わたしは先輩方よりも場数や経験が踏めるように率先して束ねることを心掛けるのだが、まだまだ不慣れなことも多い。
規定のサイズから花がはみ出てしまうと運ぶ際に花を傷めてしまうし、力任せにまとめようとすると束ねる途中でポキっと花が折れてしまうこともある。
花が並ぶ高さや段差を数本揃えてととのえるだけで、美しさに磨きがかかる。
このちょっとした手入れに"きづく"までが、なかなか試行錯誤を要する。
単純作業とはいっても素朴でシンプルなことこそ、奥深さも抱き合わせている。
日々の反復のなかで一つひとつ、自分のペースで段階やプロセスを踏み、"きづき"がある。
この、"きづき"というアイテムを増やしていくのは、ゲームのようで面白い。
わたしは花を摘み、束ねるまでをさせて頂いているが、花束はその後、どんな大きさの箱に積まれ、どの位の時間移動し、どんな場面で花が彩られ、どんな人々の手に渡るのだろうか。
そんなことを想像しながら花を摘み、束ねると、また違った観点で花を束ねることができる。
経験値HPは、アップするかもしれない。
今日もますます、ごきげんな一日を〇