ひる休みがこわい
お昼の時間になるとすぐに席を立ち即席麺を食べあとは自分の机で寝る先輩がいる。
その人は必ず定時で帰る。
わたしも最近それがしたい。
心許ない自分の身体となにもない広すぎる空間、狭すぎる世界。
机に突っ伏すと手首から良い香がして安心する。病院、この前登った山、家のベッド。
腕の中の暗闇がオフィスの中で1番広い。
抜け出したい。
地球最後の日に食べたいものはスイカかな。
身体の中を清らかな水分で満たして
香水と共に目を閉じ、最後の時を待ちたい。
帰り道に夏の夜の気配を感じてしまった。
あした雨、コンクリートから放射熱の匂い。
自転車置き場まで歩く。
初夏まだ来ないで。
梅雨になるとかたつむりがいろいろ道端に落ちているし、まだ私の時間が止まったままだ。
友人は、最後の晩餐お寿司が良いと。
彼女は真っ先にコーン軍艦をとるのに。
スコーンにジャム塗りながらする会話かな。