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モネの庭「マルモッタン」@高知-「究極の自由きまま旅」車中泊で旅する四国②-
高知の南端、海沿いの北川村に車でしか行けないようなひっそりとした場所に、モネの庭「マルモッタン」がある。
モネの世界観や色彩はそのままに、高知県の気候と植物を活かした庭園を楽しむことができる。
場所が場所だし、一生行かないだろうなと思っていた。でも四国旅行という庭を訪れる千載一遇のチャンスがやってきたので、はるばる行ってきた。
日本人に1番知られている画家、モネ
モネは日本人に1番知られている画家だと思う。
名前でピンと来なくても「睡蓮」の絵をひとたび見せれば、「あ、モネね!」とわかる。
化粧品のポーチやらアクセサリーやら、果ては100円均一の鏡にまでモネの「睡蓮」がモチーフとなったものを見かける。
「みんな大好きなモネ」には、少々使い古されたような、安っぽい印象を昔からもっていた。
そんなわたしのはじめてのモネ体験は、チューリッヒ美術館のモネの睡蓮の連作を見たことだった。
睡蓮があるとは知らず、なんの事前情報もなく、突然目の前にそれは現れた。
贅沢に空間を使い、鑑賞者をぐるっと囲むように配置された大きな「睡蓮」3部作。
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あまりの眩しさに心臓が飛び跳ねた。
「まさか、これってもしかしてモネ?!?」
なぜか心臓がバクバクする。
当時はアートについての知識がなくて、その絵がモネの「睡蓮」かどうかさえわからなかった。
それでもその絵が放つ光と色彩に吸い込まれる思いがした。
モネの目には日常に見る景色がどれだけ色鮮やかに映っているのだろう。
モネが見た世界をわたしも見たい。
モネの目に、なりたい。
絵のことなんて全然わからなかったけど、モネの睡蓮は美しく、まぶしかった。
このままモネの池に囲まれて、モネが写し取った世界をずっと見ていたい。
やっぱりモネはすごかった。
いざいざモネの庭へ
香川から高知にあるモネの庭に向かうも、思った以上に遠くて、閉園1時間前の16時に到着してしまった。
閉園が近いからなのか、アクセスの悪さもあり人気がないからなのか、人はまばら。
はやる気持ちを抑えて、あえてゆっくりと向かう。美術館の中で走るという選択肢がないように、モネの庭でも走ろうとは思わなかった。
鑑賞する前は心臓を落ちつかせて、どっしりと構えて、真正面から見ると決めている。
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モネだ...........
日本に憧れていたモネは、フランスのジヴェルニーに柳の木を植え、池を引き、そこに太鼓橋をかけて睡蓮を浮かべた。
その庭は「水の庭」と呼ばれた。
水の庭でモネは代表作である「睡蓮」を時間を変えて、場所を変え、200点以上もまるで写経のように描き続けた。
ちなみにジヴェルニーにあるモネの庭は一般公開されているので、だれでも鑑賞できるようになっている。
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柔らかな青や緑の色彩。
池が庭や空を写すように、庭師が定期的に睡蓮を間引いているらしい。
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モネは目に見えるありのままの自然を描こうととし、とくに光の表現を追求していたことから、光の画家とも呼ばれる。
このモネの庭も花ありきの庭園ではなく、色彩に重点を置いているという。
本家と同じ色を保ちながら、高知の気候を生かした光と植物で雰囲気を作っている、とパンフレットに書いてあった。
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モネが43歳のときにルノワールと地中海沿岸を旅をした。旅に着想を得た絵をイメージして作られたそう
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ヤシの木やオリーブなどの地中海性の気候と高知の植物を合わせて、ドライな雰囲気を作っているんだとか。
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花の庭もあったけど、閉園時間が迫っていたので、走るように鑑賞した。
カフェや雑貨屋さんも行きたかった〜!
「水の庭」「ボルディゲラの庭」「花の庭」、カフェ、雑貨屋さんもゆっくり見たいなら半日は欲しいところ。
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青い睡蓮は午前中に咲くので、午前中に訪れたほうがいいと、いまさら知った。
でも今回は人がいなくて、まるで美術館のように静かな雰囲気の中、庭を楽しめたのがタイミング的にはむしろ良かったのかもしれない。
シーズンによって見れる花が変わったり、冬は休園の時期もあるので、訪れる前にホームページを確認するのがおすすめです。
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7月がいちばん花が咲く時期が重なる。
今日の車中泊日誌
高知といえば、カツオのたたきでしょうということで、夜はカツオのたたきの定食。
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くじらの食感が不思議うまい。
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龍馬も同じ景色を見たのかな(唐突に龍馬)
昨日に引き続き、本日も車中泊なので、たのたの温泉でお風呂。
アルカリ性のお湯でぬるぬるしていて、角質が溶けている気がした。美肌の湯と名乗るのも納得のぬるぬる感。
車中泊はやっぱりSAで。
トイレと自販機しかないくらいの大きすぎないSAにすると、車の出入りが少なく静かで良い。
昨夜は尿意で目が覚めて、泣く泣くトイレに出たけど、今回は22時ー8時30分までノンストップで寝ることができた。
アイドリングしてる車(エンジン音がけっこう気になる)の近くを避けたからかもしれない。
実はわたしはキャンプでは寝ることができないキャンプ不適合者だ。
キャンプでは毎回空が白むまで寝付けない。
深夜に何回ももよおして、真っ暗な中、おそるおそるトイレに行く。
なんで自分はこんなところに来てしまったんだと、毎回眠れない辛さを味わう。
でもわたしは「車中泊適合者」ではあった。
アニメ「サイコパス」では、ドミネーターと呼ばれるデジタル銃で相手のストレス状態をもとに、で犯罪係数を計測する。
犯罪係数がオーバーすると犯罪者はもちろん、犯罪をしていなくても「潜在犯」として執行対象となる。
ドミネーターで犯罪係数を計測する場面は、犯罪者かそうでないかの白か黒しかなくて、いつもハラハラしたものだ。
今回、車中泊適合者だったわたしは、犯罪係数が基準値内に無事収まっていたかのような安堵感とともに眠りにつくことができた。
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