題名 「体と心の時間」
この身体は
同じままではいられず
巡る季節を共にしながら
ひとつずつ歳を重ねていく。
若き頃の翼を背に
翼を下ろす老いを背にして
戻れぬ現実は身を持って知り
24時間の枠の中
限られたこの存在を生かす。
姿は少しずつ変わりながら
見えない心は比例せず
反発させながら
あの日に留まることを望み
きっかけがまた前へと進ませる。
進む体と止まる心
常に並行して先をゆくのは
極めて難解な道で
分かり解らぬ曖昧なままに
人の定めは告げられる。
いつも体は先を歩き
日常を掻い潜りながら
心がそれを追いかけていく。
それがいつかは
ゆっくりと追いつき
時計の針を重ねる。
紗羅
生きていく中
時を共にして子供から大人になり
体は成長しながら歳を重ねる。
体自体は時と同じで
感情を持たず
流れるように坦々と進み
生から死へ向かい
体全体を使うように
傷をつけ、錆をつけ
年の功が刻まれる。
そして人の体は
同時に心を持ち
心と言うのは厄介で
なかなか真っ直ぐには進まず
体は歳を重ねても
心が歳を重ねていかないことは
しばしば訪れる。
アンバランスのまま
乖離するように人生を揺らせ
訪れる毎日を胸にしながら
丁寧に生きる
目標や課題を見つけて
今日の道が進んでいく。
深呼吸をして
今日一日を始めていきます。