【詩】『紡ぎ果てぬ生命の途で』

(クリエイト企画「それみくfes.2」テーマ)
『紡ぎ果てぬ生命の途で』saori


地平や山の際を焼く朝陽をみたことはありますか。
熱い光が現れて、少しずつ姿を見せる、
太陽は昇って、朝が来る。
いつも期待は確実に満たされる。 

確かさを測ることすらできない世界で、
毎日のように起きる確かなコト。

いつからか始まった一生は、
いつが終わりかも知らされずに続いていく。
果てはどこなのだろう。
いつ、来て、くれるの?

果てがゴールかも、わからない。
死んでしまったあと、ワタシが消滅しないとして、
どこか、例えば、天国にいくとして、
その、テンゴクに、ワタシの居場所はあるの?

先に逝ってしまったひとと、同じ場所に着くの?
離れて、たくさん時が経っているのに
ワタシが来るのを待っているかなんて、わからない。
死ぬのが救いなんて、楽観できないよ。

居場所。
今、ここは、歩き続けて、走り続けていて
やっと居場所がある世界。 

止まったら、居ていい意味を失いそう。 
だから前を見続けているの? 

いつからか始まった一生は、
いつかの終わりまで狭い世界を遠くへ遠くへとめぐる。

どこまでが期限か?気にしなくていいよ。
そうだね、いつまで続けていていいのだろう。
まあ、いつ終わってもそれはそれ。
少し、残念だけど。それはそれ。
今、生きて、好きだと思うものに手を伸ばして

動きたいよう在りたいよう振る舞って、
叶えたいものを夢に描いて。
進むほどに、新しい発見をする。体験をする。
悲しみとか、悔しさとか、痛み、辛さもたくさんでも
それは阻む意味のものでは、無い。
進んでいい。

感じて、考えて、想って、
みっともなくても、ちっぽけでも、
続けていていい。

その姿がここに居るよう、
今、そうなっているのだから。

居場所。
物思う、その心が生きるなら、そこに居場所がある。
たとえ、ここを抜けだしても、 
また、その身体を置くそこは、確かな居場所。 

なにかが凍りついたところで
勝手に、時間は、世界は、動く、らしい。

だから、目を閉じてもいい、向き合ってもいい、
好きに選んで、居ればいい。
世界は、きっとそのままなのだから。 

明日きっとまた朝陽が、
この星の丸みがかった際を焼く。
望みや期待のかなった明日ではなくても。

残酷にも?そうかもしれない。
見守るように?そうかもしれない。 


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