いいことも悪いことも半分、半分
人と人が肩書きや立場や人種や言葉の違いなどいろんなこと全部を通り越して、ただ魂同士で繋がる瞬間がある。そこにはただ圧倒的な愛の渦があって、命が生き合うことをただただ祝福するようなエネルギーが流れる。それを腹の底から知ったのは、大学の時中国の奥地でボランティア活動をしていた時でした。
ヨガの修行のためインドに滞在している間、幸運なことにまたそんな出会いがありました。偶然にもそれはバレンタインズデーの2/14。めいさんに、大親友のご夫妻に花束を届けてほしいとお遣いをお願いしていただいたことがきっかけでした。
インド・マイソールに詳しい人たちの助けを借りてたどり着いたのはLokeshとSukhaご夫妻が営むテイラーショップ、Krishna Tailors Creations。
初対面にも関わらず、ずっと前から知っている友人のように温かく2人は迎入れてくれました。チャイを3人で楽しみながらおしゃべりする時間はとてもあたたかく、心の錘が解けていくようでした。この会話を一言一句覚えておきたい気持ちと、言葉の形を記憶することを手放してこの空気に身を委ねたい気持ちと、両方が混じり合いながら心のメモに取った内容を、Veda Tokyoでの最後の記事でシェアできればと思っています。
決して変わらない自然の摂理
Lokeshは言いました。
「決して変わらない宇宙のルールはなんだと思いますか?」
「それは、GoodとBad、BlackとWhite、陰と陽、朝と夜、全てのことが50/50だということです。」
人生は毎日が晴れなわけではありませんね。毎日晴れでは健康に害が出ます。雨の日があるから、私たちは健康に過ごせるのです。
人生は毎日が日曜日のわけでもありません。月曜日は必ずくるし、でもまた日曜日が巡ってくるのです。
家族関係、人間関係、生きる上の全てにおいて、いいことと、悪いことが、”必ず”半分ずつあります。だから、いい面を見ることです。悪い面ばかりを見ていたら、そこにPeaceは存在し得ないのだから。いつだって、Peaceを探し求めること、魂の強さを鍛え続けることが大事なことです。
例えば夫婦関係であれば、相手の悪いところやできない所が目について、「なんでこうなの?」「なんでできないの?」と悪い側面ばかりがフォーカスされがちです。
BUT, HOW GOOD YOU ARE? (でも、そう言うあなたは、どれだけ、できていて、いい人間なの?)
私も含めて、全員の人間がGOODとBADが半分こ、みんな同じなのです。
だからこそ、いい側面にフォーカスしましょう。それが夫婦関係を良いものに保つ(”親友になれる”と彼は言いました)秘訣です。
柔軟にフローに身を委ねること
Lokeshは続けます。世の中のあらゆる物事は、五大元素、つまり空・地・水・火・風から成り立ちます。それらを見てみてください。計画を細かく立てて、あれはいい、これはダメだとジャッジしながらは動いていませんね。全てがフローで動いています。あなたも同じです。柔軟でありなさい、そして流れに身を委ねるのです。
Be with yourself。あなた自身の流れと共に、柔軟にフローで動くこと。
「これはいい」「これは悪い」という判別を手放して、人生がどんなことをあなたに運んできても、常に自分自身であること、そしてその度にいい面をみることです。争わずサレンダー(降参)することがPeaceの始まりです。お金は力を持っているように見えるけれど、実際の所はそれだけで何か豊かさを運んでくれることはありません。
本当に重要なことは魂の強さ、平穏さを探し求めることのできる、あなたの在り方なのです。
どこに意識を向けるかという選択
そうか。「人生終わった。もう無理だ、絶望だ」と思っている時だって、その分量と同じ分だけのいい側面が存在しているし、
「人生最高!絶頂!これ以上ない!」と思っているときだって、その分量と同じ悪い側面が存在しているんだ。
いいことと悪いこと半分こなのが自然の摂理ならば、結局問題なのは、”どこに意識を向けるかという選択”であって、それによって生き方の豊かさ・心の平穏さが変わるのか、と腹落ちしたのです。
彼は、「悪いことがあっても見ないふりをして、いいことだけに着目しなさい」とは言っていません。(嫌なことは忘れてとにかくポジティブに生きよう!ではありません)
「悪いこともいいことも半分ずつあることは変わらないけれど、どちらに意識を向けるかは、自分のチョイス。いい方に目を向けることがPeaceの始まりだ。」と言っているのです。
魂の強さと心の平穏さを探求する道を歩む
どうして人生はこんなにも難しいことばかりを投げかけてくるのだろう?
どうして心も体も軋むような苦しいことばかりが続くのだろう?と思うことも正直ありました。
でも「そんな時にも同じ分だけ、(人知れず)いい側面が存在してくれていた。自分が意識を向けていないだけだったのか!」と思うと、すごく救われた気持ちになりました。
どんな過酷な状況でも、私に元気に生きていて欲しいと願ってくれている家族や友人がいること、寒さを凌ぐ家があること、体を温めてくれるお茶を飲めること、愛するヨガの練習はいつだってそこにあったこと、書き出したらキリのないほど恵まれて、いつだって人生に愛されていたことに気づいたのです。
アシュタンガヨガのデュリシティ(目線)の練習と同じですね。目線はエネルギーの注力先です。どこに自分の意識を向けるかはいつだって私に選択肢がある。
いいことだけしか起きないイリュージョンの中に私たちは生きていない。
”いいことも悪いことも、綺麗に半分こ”の世界に生きている。
柔軟にそして流れに乗って、どんなことが目の前に差し出されても、自分自身であり続けること。
人生のいい側面を見続けると言うのは、文字にすれば簡単ですが、鍛錬の必要なスキルだなとも思います。さぁ今日も練習、練習。
魂の強さと心の平穏さを探求する道を、ヨガの練習を通して、豊かな出会いを通して学ばせていただいていることに心から感謝しています。
Dear Veda Tokyo,
Veda Tokyoのプログラムをご一緒してくださった受講生の皆さん、いつも万全のサポートをくださった、スタッフのひろこさん、かおるさん、配信コンテンツを素晴らしいものに仕上げてくださったそらさん、ゆかりさん、そして、Veda Tokyoにトレーナーとして迎えてくれたMy 愛する teacher Maeさん、本当にありがとうございました。12年前Vedaに出会えたことは、私の人生の大きな宝物です。そしてVedaから学び続けてきたことは、豊かに生きるための命の指針となっています。呼吸の仕方や体の動かし方にはじまり、自分自身に気づき、自分らしく生きる方法を教えてもらいました。
Vedaはいつだって全力の愛で世の中に命を吹き込んで、さまざまなコンテンツを届け続けてくれました。Thank you & Love you Maeさん。感謝の気持ちでいっぱいです。(たっくさん受け取ったものを私はどう世界に返して行けるだろう?ワクワク)
MAE Yとして新たに始まるコンテンツにもより多くの方が救われ、自分らしく生きる道を選択できる世界が作られていくのだろう、と確信しています。
Vedaを通して出会うことのできた皆さん、そして学びに心から感謝します。
Thank you SO much & See you somewhere again!
Saori
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※こちらの記事はVeda Tokyoを通して2024/3/13に配信されたエッセイ(タイトル: Free Breathing with Sound vol.13 良いことも悪いことも半分、半分)です。