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【YFFFスタッフに訊く】24年BEST MOVIE5本と25年期待の映画!~後編~
ヨコハマ・フットボール映画祭note公式マガジン第98回、後半の5名のオススメ映画も、実に個性派ぞろい!映画祭の活動だけではお互いわからない、スタッフの好みが垣間見れます。
あなたが参加した際には、ぜひこれを機会に話しかけてみてね。
・AYAKO(クリエイティブ)
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現在も観ることのできる”配信もの”からご紹介します!
-そのキスに”NO”: スペインサッカー界が変わる時
2023年女子W杯の表彰式で、当時のスペインサッカー連盟会長が優勝した女子選手の口にキスをした問題のドキュメンタリー。男女問わず、何かしら問題に直面している人、違和感を感じている人、選手もスタッフもみんなに観てほしい。
昨年、キスをされた張本人であるジェニがソクラテス賞を受賞。彼女たちの闘争を讃えるのはもちろんのこと、サッカー界としてプロテクト、支えようという意志がうかがえる。ドキュメンタリーの中ではアレクシアたちベテラン選手の優勝のさなかの正直な気持ちの移り変わりを感じる独白もいい。
-アテナ
格好の悪い映像が1秒もない。
移民という視点からこの映画を観るにはサッカーを観すぎていて、団地が異様な場所とは思わない。劇中に映るサッカーユニフォーム探しも楽しい。
一日1ショットの集中力、役者のタレント性、野心的な技術者、重低音と聖歌隊のmix…メイキングもおすすめ!
-THE SOCCER MOVIE
ズラタンとラピノーがミュータント化www
ズラタンとポニーテールに人格がwww
キッズサッカーアニメと思うことなかれ!
-フィーゴ事件:世界を揺るがせた禁断の移籍
当時リアルタイムで観ていたのに、今観るとめちゃくちゃ歴史。あのフットレが日本を去った後にあんな仕事をしていたとは(まあよくあることだけど)、フリューゲルスファン的には衝撃でした。
Buen viaje(よい旅を).
誰のどんな移籍も、本当にこれだけを祈るのみなのである。
-THE HAND OF GOD
タイトル通りのナポリ人のマラドーナ賛歌と、若者が夢に出会うまでのナイーブな日々、イタリアの素朴な日常、イタリアならではのカオスな出会いと救済が溢れかえる。劇中テキストまでもがナポリカラーなのがニクイ。
劇中台詞の「彼だ」の一幕は、80年代の移籍だったからこそ生まれた瞬間であり、現代にこれほどの眩しさはない。サッカーの煌めきがぎゅっと詰まっていて何度も観てしまう。いいところで入るマラドーナの応援歌の日本語訳が分からず、やはりサッカーはその時代に生きてこそだと痛感した(どなたか知っていたら教えてください!)。
ソレンティーノ監督作品は、ベルルスコーニを描いた「LORO」も好きでした。
25年公開予定作品から期待の1本は?
-「鹿の国」
サッカーとは関係ないけれど、自分のルーツとしての長野県・諏訪。幼い頃、市中で御柱を担がせてもらったりしていたので。
-「ウィキッド」
日本遅いなぜ!!!! とにかく早く観たいです!!!!
・加藤麟太郎(イベントディレクター)
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-機動戦士ガンダムSEED FREEDOM
最初の出撃シーンからしっかり作品の中に吸い込まれ、見終わった時には過去の劇場版の中でトップ3に入る作品になりした。
個人的には他のガンダムシリーズからのオマージュがいくつか盛り込まれていた点もGoodでした。
-THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!
初公開から10年、再上映で初めて劇場でこの作品を見ることができました。
特に5分30秒のライブシーンは映画館のスクリーンで見ると本当に圧巻で、時代が変わって技術が進んでも素晴らしいの一言に尽きます。
-ぼくとパパ、約束の週末
個人的にはここ数年で見たサッカー映画で5本指に入る素敵な作品でした。
主人公 ジェイソンが少しずつ大人になっている姿に心打たれただけではなく、子どもの頃のスタジアムに行っていた時のワクワク感、そして大人になってアウェイの試合に行く旅のワクワク感と自身の原体験と合わせて楽しむこともできました。
25年公開予定作品から期待の1本は?
-機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ第2部
21年の第1部公開から3年を経て、遂に1月23日に開催された松竹の2025-26年ラインナップ発表会で制作中というリリースが出ました!
1部は戦闘シーンをはじめとした作画はもちろん、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈さんの演技がすごく良かったなという印象が残ってます。
年内にある程度方向性は見えたらなという願望で期待の1作としてピックアップしました。
・佐藤 鐵太郎(作品選定ディレクター)
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-FC スカヴァティ 赤から紫へ
手前味噌ではありますが、ヨコハマ・フットボール映画祭2024のグランプリに輝いた1本!改めて、激推しです。
応援してたチームが消滅した時に自分は9年間も動けるかな?と、その想いや熱量と行動力、そして一部サポーターメンバーのクレイジーなキャラクター(笑)が心に残っています。この映画を観てからは、自分が応援してるチームがあるのは当たり前じゃないし、まずはその環境があることのありがたさを感じて、フットボールを楽しむことの大切さを学びました。そして実際にFC安養の試合を観に行くと、チームを応援することやフットボール自体を皆んながとても楽しんでいるのが伝わってきて、「勝利至上主義」に傾きかけていた自分のフットボール観も変わり、それ以降はフットボールを観るのも・やるのもさらに楽しめるようになったので、この映画には個人的にも感謝しています。
再上映が出来ないか現在企画中なので、昨年に観られなかった方は是非、次のチャンスをご期待ください!
-ぼくのお日さま
奥山監督が自ら滑りながら撮影したという、スケートシーンが美しくて恍惚としました。アイススケートという運動自体の美しさもとても感じました。
フットボールを題材にしてこのような映像はどうやったら撮れるのかと考えましたが、答えは出ず。ジダンを11人並べられれば、何か近いものが撮れるかも?登場人物が長年背負ってきた人生の重荷や人物間の親密さという、時間や想いの堆積の末に形成された可視化できないものを、さりげない一言やワンカットでさらっと映し出す演出が心に響いた。
-HAPPYEND
自分は大学時代に大島渚の『青春残酷物語』を観て映画に目覚めたんですが、その時に感じたガツンと脳天を撃ち抜かれたような感覚を本作でも味わいました。満員のスタジアムでたまに感じることの出来る、生き物のようなエネルギーが映画中に溢れてました。空音央監督の次回作がとても楽しみです。
-密輸1970
-破墓 パミョ
ここ近年、韓国映画をたくさん観てるが、改めて韓国国内で年間興行収入がトップに入る映画の独創性と娯楽性に毎度感銘を受ける。最高級のワクワクとハラハラ!今年のフットボール映画では、なんとかこんな作品を上映したいと思います。
-エイリアン:ロムルス
超、面白い!ここ数年のハリウッドリブート作品ではNo.1かも。開始から終了まで我を忘れて物語に没入させられる素晴らしい脚本と演出。自分が特に応援してないチームの試合を観に行ったら、キックオフのホイッスルから試合終了までがあっという間。気づいたらめちゃくちゃ声出して試合を観てた時の気分。
25年公開予定作品から期待の1本は?
-ぼくとパパ、約束の週末
実は2024年、きっちりと公開初週に鑑賞&感動したのですが、あえて来年期待の1本にいれてます。
まだ交渉等は出来てないものの、映画祭ならではのイベントとしてYFFF2025での上映が出来ればとの期待も込めて...!
・坂野由依(noteチーム)
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-ある閉ざされた雪の山荘で
映像だからこそできる表現が随所に見られ、また途中驚きの展開があり面白かったです。
原作の、東野圭吾さんの同名小説を映画を観た後に読んだのですが、映画との違いなど比較しながら読めて、こちらも面白かったです。
-ルックバック
話題になっていたので拝見しました。
上映時間はかなり短めですが、絵描きの2人の少女の物語がとても濃く、後半は大号泣でした…。
悲しい事件が一つでも減りますように、と願いたくなりました。
-新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる
主人公が、憧れの若手作家“緑町このは”は誰なのかと正体を突き止めるため奔走する姿が熱く、私も「緑町このはは誰?」と考えながら観るのが楽しかったです。
また、主演の櫻坂46の藤吉夏鈴さんはじめ、髙石あかりさん、久間田琳加さん、中井友望さん等、私と同年代の方たちがたくさん出演されていて、刺激がありました。
-傲慢と善良
人は誰しも“傲慢”な部分と“善良”な部分があるのだなと改めて感じました。
ネタバレになってしまうので詳しくは言えないのですが、とある登場人物が某所に行くのですが、そこで名乗る名前が「あっ」と思うし、ちょっぴり嬉しくも涙で(いい意味で)変な感情になりました。
また藤ヶ谷太輔さんと奈緒さん、約5年ぶりの共演で、前の共演作も観ていたので胸熱でした!
-君の忘れ方
1月公開ですが、2024年末の先行上映で鑑賞しました。
愛する恋人を亡くした主人公とその周りの人々たちの物語。現在公開中です。
私は年齢的にも「人の死」と遭遇した経験があまり多くありません。ですが、いつか必ず訪れる大切な人との別れにどう向き合うべきか、少し考えることができたのではないかなと思いました…!
25年公開予定作品から期待の1本は?
-片思い世界
ティザー動画の世界観や、あらすじを読んだだけではどんな物語なのかあまり想像できない感じが、心躍ってとても楽しみです!
・福島成人(実行委員長)
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-夜明けのすべて
PMS(月経前症)の女性とパニック症の男性が同じ職場で机を並べることになり。。。とりたてて恋愛話に発展するでもなく、大げさな危機がおとずれるでもなく。少しの気遣いやおせっかいがお互いを温めあう。自分もそういう風にふるまっていければ、と思います。キャラクターや観客との距離感の気持ちよさも稀有な作品かと。ちなみに三宅唱監督はサッカー経験者だったりします。そのうち、フットボール映画祭にもご参加いただきたいですね。
-哀れなるものたち
奇想な映像、アンモラルなストーリー、怪演バリバリ、不穏なサウンドトラックと、全編アドレナリンかけ流し状態でした。今年のアドレナリン放出量1位でした。
まさに映画館のための映画かなと。
サントラは、サブスクで聴けるので試してみると良いかと思います。
-シヴィル・ウォー アメリカ最後の日
現代のアメリカで内戦が起これば?というシミュレーションドラマ。
クライマックス、ホワイトハウスの周辺での攻防(一つ一つのビルをクリアにして支配地域を確保していく)がリアルでした。ウクライナ侵攻や、ガザの虐殺が長期化すること(簡単に決着しない)がようやく理解できた気がします。ジェシー・プレモンスの「What Kind of American Are You?」 怖すぎました。
-ぼくとパパ、約束の週末
こだわりの強すぎる息子に付き合って、お父さんがドイツのサッカーチームのホームゲームを行脚するストーリー。お父さん、よく我慢できましたね。自分だったら到底無理です。
ちなみに、おじいちゃん役の俳優さんは、YFFFでも上映した”You'll Never Walk Alone”でもナビゲーターを務めた方で、リアルにドルトムントサポ。
そして、あのドルトムントのスタジアムは、ドイツワールドカップで日本vsブラジルが行われたところ。
自分もブラジルサポに交じってあの黄色い壁から玉田の先制ゴール、Jベルナンプカートの無回転シュート、中田の寝そべりを目撃したのでした。
-ナミビアの砂漠
2024年はたくさん、河合優実さんをみましたね。『あんのこと』「不適切にもほどがある」「家族だから愛したんじゃくて、愛したのが家族だった」やBOSSやユニクロのCMなどなど。でも『ナミビアの砂漠』が抜群でしたね。
冒頭、町田の駅前のカフェで、女友達に深刻な相談を持ち掛けられるも、隣席の怪しい会話が気になって気になって状態をごまかす際の目にノックアウトされました。エステでの勤務態度も最高。ズーっと見てられますよね。
25年公開予定作品から期待の1本は?
-ウィキッド ふたりの魔女
ドラマgleeで知った派なんですけど、あの名曲がどんなシチュエーションで歌われているのか気になります。
-今日の空が⼀番好き、とまだ⾔えない僕は
大九明子監督x河合優実なら観るしかないよね。
-名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN
シャラメxディランなら観るしかないよね
魅力的な映画作品に出合えましたか?
前/後編にわたり映画祭スタッフがおすすめしてきましたが、少しでも観たいなと思う映画をご紹介出来ていたら嬉しいです。
〈前編〉はこちら ⇒https://note.com/saorelaxxx/n/n8ac2203fc13e
最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が気に入った方は、ぜひスキ💗をクリックしてください!ヨコハマ・フットボール映画祭 公式noteマガジンは、映画祭を楽しむための記事を発信しています。この機会にマガジンの他の記事もご覧ください。