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よかれと思ってが、仇となる

家にいる時は気まぐれで子どもにつけている布オムツ。この気まぐれが、仇となった。

先日、食事の後夫とごろごろ過ごした後に、眠くなってきたから今日はこのまま寝ちゃおう、ということになり、そのまま布団へスライドして眠りについた。夫がスピーディーに子どもの寝る準備をしてくれたので任せて、私は自分の寝る準備を。この時、子どもが布オムツ装着中だということをすっかり忘れていたのだ。保育園から帰ってきて、お風呂までの短いだからと、ウールのオムツカバーの中には薄い輪おむつ一枚のみ。そんな脆弱な体制で夜の間漏れずに保てるわけもない。朝起きて、なんで子どもの服が濡れているんだ?とおむつを開けた時に初めて、あーーーーー!と気づいたわけである。

思い返せば、子どもは夜中に何度もぐずっていた。さぞかし気持ちが悪かったのだろう。それでも、睡眠モードにシフトしてしまっている私の頭は、いつものルーチーン通り、目を瞑ったまま子どもを自分の胸の上に載せ(濡れた感じはしなかった)、トントンと背中を叩き、よしよしと言い、なだめすかしていた。何回か泣いたけれど、ただそれを繰り返す。本当に可哀想なことをしてしまった。

オムツを開くと、湿気でびっしょりと布おむつが腹部に張り付いている。ポリエステルよりは通気性が良いと評判のウール素材のオムツカバーだったのがせめてもの救いだが、それでもしっとりとしたウールは重みがあり、なんとも気持ちが悪い。張り付いた輪おむつを剥がすと、痒みがあるのか、子どもは爪を立てて腹部をガリガリと掻き出した。やめてやめてと、慌てておしりふき用の濡らしたコットンでそっと腹部を拭くが、ガリガリは止まらない。風呂場に駆け込み、ぬるま湯でそっと洗い流す。ミミズ腫れのように、かぶれて赤くもったりと腫れ上がった皮膚に、うっすら線状に血が滲んだ爪痕が痛々しいお腹を、ごめんごめんとそっと手の平で包む。

子どものトイレの習慣をつけるために。子どもの排泄リズムを感じるために。紙おむつだと、性能がよすぎて排泄をしたことに気づかず、長い間そのままにしてしまうから。まるで子どものためを思っているかのように、布おむつに取り組んでいたのに、中途半端なことをしたばっかりに子どもに傷を作ってしまった。紙おむつであれば、これだけ長時間放っておいても、通気性はよく、ずっしり重たくはあったろうが腹がかぶれることはなかっただろう。

中途半端な「子どものため」は、仇となって逆に子どもに悪影響を与えるのか。トホホとは、こういう気分だよな。でも、良い勉強になった。

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