saor
植物の茎や葉は太陽の光に向かって上へ上へと伸びていく。 人もそういう明るい方へと伸びていく性質を、元々持って生まれてくるんじゃないだろうか。 若葉のように瑞々しく、ふっくらとした子どもたちのその性質(向日性)に、大人たちは心魅かれ、愛情や庇護欲という本能的なものも引き出されるのかもしれない。 古典ともいえる優れた子どもの本は、この向日性や、目まぐるしい彼らの成長に寄り添ったり並走したりしてくれる。 優れた子どもの本の描き手は、深い子ども理解に基づいて本を描く。同時に身
何かの調べものをしていた時に、こんな言葉が目にとまった。 「スコットランド人にとって、人生で最も尊ぶべきものはsaorsa(自由)だ。」 スコットランドという国に、その自然や文化や街並みに、本や映像を通して見知った限りだけれど、憧れている。 「スコットランドを暮らすように旅してみたいなぁ」なんて思っていたから 「人生でもっとも尊ぶべきものは自由だ」と、共感を覚える一文に出会えて、私はとても嬉しくなり、この国により一層の親しみを覚えたのだ。 saorsaの形容詞「自由
ふつうのパン。 それは結構奥が深いものかもしれない。 勤めているお店のパンを、365日、まるでお米を食べるかのように、来る日も来る日も食べていたら、ある日そんなふうに思うようになった。 一口食べた瞬間に、「うわー...‼︎」と感動が押しよせてくるパンも、そんなパンを求めて出かける一日も、とっても大好きなのだけれど 日々お店で焼いたパンを、検食も兼ねて食べていると、幸せなことに私のパン欲は充分にいつも満たされていて、 コロナ禍以降、テイクアウトのし易さをきっかけにハマっ
作・画 : ユリー・シュルヴィッツ 訳 : 瀬田貞二 出版 : 福音館書店 𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸 おじいさんと孫が静かな湖畔で夜を明かす、その一晩を描いた絵本です。 「夜明け」自体を主役とし、そのなかに人間が置かれる構成から、私はこの絵本を読んでいると、自然の大きさに抱かれる人間の小ささを感じることができ、心がゆったりしてきます。 𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸 【お話】 静かな湖畔に月が出て、辺りを静寂が満たす。 時にそよ風が湖の水面を揺らす。 明け方が近づくと靄が立ち込める。
今日3/14(土)は、お手伝いしている保育園の卒園式でした。 とても小規模・縦割り保育の保育園で、卒園児はFちゃん1人です。新規の園なので、Fちゃんは初めての卒園児でした。 コロナウィルス対策による式の縮小で、私は残念ながらその場に参加はできませんでしたが、Fちゃん、ご卒園ほんとうにおめでとうございます😊 ここから少しだけ、Fちゃんへの個人的な思いを書きたいと思います。 =========== Fちゃんと初めて会ったのは昨年の6月。少し頑なに心を閉ざして