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TAO、老子「道徳経」の解説

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老子の道徳経を各章解説しつつ、日々の糧とする81日間の歩み。 独自の解釈ですが、わたしの日記のようなものです。
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記事一覧

老子1:言葉を超えて開く門

老子第一章の原文と現代語訳、そして解説を以下に示します。 老子第一章の原文 現代語訳 詳…

念水庵
1か月前
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老子2:自然と調和して生きる

老子 第二章:原文 天下皆知美之為美,斯悪已。 皆知善之為善,斯不善已。 有無相生,難易相…

念水庵
1か月前
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老子3:物質主義に囚われず自然のままに生きる

老子第三章の原文と現代語訳、そしてその詳しい解説を以下に示します。 原文 不尚賢、使民不…

念水庵
1か月前
21

老子4:現代の生活にも通じる普遍的な知恵

老子第四章の原文と現代語訳、そして詳しい解説を示します。 老子第四章 原文 道沖而用之,…

念水庵
1か月前
16

老子5:神も仏もあるものか?

第五章 原文 天地不仁、以万物為芻狗。 聖人不仁、以百姓為芻狗。 天地之間、其猶橐籥乎。 虚…

念水庵
1か月前
17

老子6:深遠な母への入り口

老子第六章 原文 谷神不死,是謂玄牝。 玄牝之門,是謂天地根。 綿綿若存,用之不勤。 現代…

念水庵
1か月前
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老子7:自分のために生きないことで「真に自分のためになる」

参禅堂の棟札の文字は「天長地久」でした。 老子第七章の原文および現代語訳を掲げ、その解説を行います。 原文 天長地久。 天地所以能長且久者、以其不自生、故能長生。 是以聖人後其身而身先、外其身而身存。 非以其無私邪?故能成其私。 現代語訳 天と地は永遠に続いています。 天地が長く存在できるのは、自分自身のために生きていないからです。 だからこそ、聖人は自分を後回しにすることで結果的に先に立ち、自分を外に置くことで自分自身を保ちます。 これは無私であるから

老子8:水のように生きる

老子第八章の原文と現代語訳を以下に掲げます。 原文 上善若水。 水善利万物而不争,処衆人…

念水庵
1か月前
21

老子9:過ぎたるは及ばざるが如し?

老子第九章の原文と現代語訳およびその解説を行います。 原文 持而盈之,不如其已。 揣而銳…

念水庵
1か月前
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老子10:深遠な徳とは?

老子第十章の原文と現代語訳を掲げ詳しく解説します。 原文 載營魄抱一、能無離乎。 専気致…

念水庵
1か月前
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老子11:有るは便利、無いが役立つ

老子第十一章は以下のような次第です。 原文 三十輻共一轂、當其無、有車之用。 埏埴以為器…

念水庵
1か月前
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老子12:感覚的刺激がもたらす弊害と、内面的な充足の重要性

原文(老子第十二章) 五色令人目盲。 五音令人耳聋。 五味令人口爽。 馳騁畋獵(ちていでん…

念水庵
1か月前
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老子13:自己への執着を手放し、自然体で生きる

第十三章の原文と現代語訳を掲げ、その詳しい解説を行います。 原文 寵辱若驚,貴大患若身。…

念水庵
1か月前
22

老子14:永遠に続く道の流れを受け入れる

老子第十四章 - 原文 視之不見名曰夷 聽之不聞名曰希 搏之不得名曰微 此三者不可致詰、故混而為一。 其上不皦、其下不昧、繩繩不可名、復歸於無物。 是謂無狀之狀、無物之象、是謂惚恍。 迎之不見其首、随之不見其後。 執古之道以御今之有、能知古始、是謂道紀。 現代語訳 見ることができないものを「夷」と呼び、 聞くことができないものを「希」と呼び、 触れることができないものを「微」と呼ぶ。 これら三つのものは追求し尽くすことができないため、混然として一つである。 その上は明る