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職場のランチの断り方|昼飯抜きで老後の問題は解決する

当時の積み立てNISAを始めたばかりの頃、たくさん本を読んで投資の勉強をしていました。色々と勉強になる本はありましたが、橘玲さんのベストセラー『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』は他のどんな投資本と比べてみても別格の面白さで、夢中になって読み切ったことを今も強く覚えています。

そしてその時に得た知識は未だに役に立ち続けています。

本書では、世の中に生じてしまった制度的な歪みを「黄金の羽根」と呼び、それを拾うことで厳しく現実的な世の中をうまく生きていく指南書となっています。内容は日本社会における経済状況と個人の資産運用について詳しく書かれたものです。

これを読んで資産運用に活かすのはもちろんですが、本書にも書かれている「黄金の羽根」と呼べるような「歪み」に気づくことができれば、どんどん貧しくなってしまう世の中でも賢く豊かに生きていくことができるのだと、前向きな考え方を教えてくれた一冊でもあります。

本書で紹介されている「黄金の羽根」は、最初の例えとして出版業界の出版社と取次店に残る慣例が原因で生じた歪みが説明され、その後、サラリーマンが事業所登録をして「個人」と「法人」を使い分けて節税に繋げるマイクロ法人や、マイホームと不動産投資に関わる日本人の慣習など、たくさんの「黄金の羽根」が紹介されます。詳しくは本書をお読みください。

この本で書かれているような歪みはどこかに落ちているのだろうか。それを最近になってふと考えるようになりました。

僕は税金や社会保障についてそこまで詳しくないので、歪みを探そうにもそれに伴う知識や調べる時間がありません。やはり「黄金の羽根」と呼べるほどだから、そんなに簡単に見つかるものでもないのだろうか。

そんな時、制度的な歪みを見つける知識はないけれど、文化的な側面であればこの多様な世の中には色々な歪みがあるという事に気づきました。

僕が思いついた文化的な歪みというのは、1日に三食食べるという慣習です。

人は1日に朝、昼、晩と三食の食事をします。それに伴って世の中の飲食業界は、飲食店から小売り、農家や漁師まで、消費者である人々が1日3食であることを前提に食料を提供しています。そして人々は朝ごはんを食べ、昼は職場でランチを社員とともにし、夜は職場か自宅、もしくは友人知人とディナーを楽しみます。

人々が1日に3食食べるようになった理由は、エジソンがトースターを販売する時に「私は1日に3食食べている」と自ら広告となって、人々の食習慣の頻度を増やし、需要を増加させたためだと言われています。もちろん諸説あるらしいので真意のほどはわかりません。

一方で、僕は食が細いので1日に2食だけ食べれば充分な身体です。これは20代前半に胃がんに罹って胃を全摘出しているため、そもそも3食も食べると身体がきつくなってしまうからです。

世の中の慣習と僕の食事量に歪みが生じていることに気づくことができました。

だから僕は無理に職場で上司や同僚とランチに行くことはせず、お弁当を持参していますと伝えて基本的には昼食を食べずに過ごしています。

そうすると、一回のランチの支出はどんなに安くても500円だとして、週に5回で2,500円。月の所定労働日数は大体21日なので、1か月で10,500円の出費です。

それは1年で126,000円、新卒22歳~定年65歳まで働いた場合は43年間で5,418,000円にもなります。ちなみにこれを年率5%のインデックスファンドに投資した場合は、18,426,417円になります。

もともとエジソンの儲け話によって生まれた慣習であるのならば、1日2食しか食べなくても健康に害があるとは思えません。食べたい時に食べればよいだけです。

また、そして職場でのランチは気を遣うことも多く、せめてゆっくり時間をかけて自分のペースで食べたいものだと思います。僕のようにわけがあって少食な人でなくとも、行きたくない食事には行かなくて良いはずです。

こうして文化的に醸成された個人と世間の慣習の歪みに対して、周りに流されずに自分の時間とお金を守ることができれば、理論上は老後資金が足りるくらいの大金を蓄積することができます。

きっと世の中にはまだまだ黄金の羽根がたくさん落ちているはずなので、これからも目を凝らして拾いに行こうと目論んでいます。

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