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距離をおくことで気づく魅力|芋焼酎に学ぶ日本酒の魅力

ここ最近は芋焼酎のお湯割りばかり飲んでいました。基本的には日本酒を好んでいたのですが、寒かったこととお湯割りに適した陶器を頂いたので、気分転換も兼ねて芋のお湯割り生活をしていたのです。

酒にあわせるアテも、イカの塩辛ではなくイカめんたいに若干のシフトチェンジをしたり、割り物だからか酔いも程良いような気がして、睡眠の質も少し上がった気がしています。(もちろんシラフで寝た方が良いが)

こうして変化があると日々を過ごしていて飽きることなく楽しむことができます。芋のお湯割りを試してみて良かったと心底思っています。

しかし、昨日から再び日本酒を飲み始めました。再びもとに戻ってきたわけです。

というのも、夜遅くまで働いて疲弊していた時に駆け込んだ立ち飲み屋には芋焼酎がなく、代わりに日本酒をおすすめしていたこともあり、滋賀県の浪乃音(なみのおと)という日本酒を頂くことになったのです。

浪乃音が美味しかったのも理由のひとつですが、一定の期間少し距離を置いて、また戻ってきたことで日本酒の魅力を「再確認」したことが大きな理由のように思います。

これは様々なことに当てはまることで、一周回って帰ってきたときに本当の魅力に気づくことができることは、まだまだ他にもたくさんあるのです。

ジャズに心酔していた時期があるのですが、ここ数年はこうして文章を書くことも多くなったことからクラシック音楽を聴く頻度が増えてきました。クラシック音楽のピアノは、心を穏やかに、そして洗練させてくれるのです。

その後、より良いクラシック音楽をたくさん知りたいと思い、ピアノを職業としている知人と音楽議論をしていたところ「おすすめのジャズを教えてほしい」と言われたので、いくつかジャズのおすすめを教えました。

おすすめをしたことで自分でも久しぶりに聞きたくなり、Bill Evansの『My Foolish Heart』を聞くことにしました。

そこで久しぶりに『My Foolish Heart』を聞いたところ、クラシックでは聞けない洗練されたドラムのシンバルの響きに鳥肌が立つほど大いに感動したのです。「こんなにかっこよかったっけ?」と思ったわけです。

もともと好きでよく聞いていたにも関わらずこれだけ感動できたのは、クラシックを聴くことでジャズから一定の期間、距離を置くことになり、魅力の「再確認」ができたからです。

これは仕事でも当てはまることだと思います。

僕はもともとIT企業でプログラマーとして働いていた経歴を持ちます。当時は現場で迷惑をかけないよう、そして会社の戦力に一刻も早くなれるよう、毎日必死で働いて勉強をし続けていました。

しかし、仕事は厳しいものでリラックスできることもなく、極度のストレスを抱えながら勉強していたこともあり、ITの勉強を好きになることはありませんでした。

受験勉強と同じで勉強から逃げ続けているような姿勢だったのです。

あれから数年が経ちますが、最近は異なる業界で働きながら社内のDX化に貢献するためITの勉強を再開しています。

すると不思議なことに、かつてはストレスだった勉強が今では面白くて仕方がない状態になっています。勉強するだけでなく、インターネットの歴史やシリコンバレーに関する資料などにもついつい目を通してしまいます。

IT企業を辞めて距離を置いたことで、ITの魅力を「再確認」することになったわけです。

何事も継続することが大切だと言われますが、時には辞めてみることもひとつの方法なのかもしれません。

来年の冬頃にはまた芋焼酎のお湯割りを飲む機会がありそうです。今度は芋のお湯割りの美味しさを「再確認」することでしょう。

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