傘を買ったら雨がやむ|損失の痛みを理解した節約術

この前、出先で雨が降り始めたのでしょうがなく傘を買ったところ、お店を出た途端に雨は止んでしまい、傘を開くことなく閉じたまま歩いて帰ることとなりました。荷物が増えるだけの無駄な買い物をしたことになります。

この時はダイソーを利用したので200円の傘を買ったのですが、たった200円とは言え使うことがないものに払った200円というのはやたらと損をした気分になりました。

「なぜあの時もう少し待つことができなかったんだ」と強く後悔しながら帰り道を歩いた記憶があります。

これは行動経済学のプロスペクト理論でも実証されている「人は損失を回避しようとする傾向がある」というものだと思います。損失には意識が過剰に向いてしまい、痛みを感じてしまうのです。

冷静に考えてみると、200円に痛みを感じることなく使ってしまうケースは非常に多くあるにもかかわらず不思議なものです。

居酒屋で話が盛り上がった時に600円のビールを次々と注文してしまうことがあります。400円くらいで同じビールを飲める店があるにもかかわらず、楽しい時間を過ごしているとこの200円の差額に痛みを感じることはありません。

逆に考えてみると、この「痛み」をうまく意識すれば節約することができるようになるのではないでしょうか。

ビールが600円や700円するお店を選んで次々と注文することは、一杯注文する度に「傘を買ったら雨が止む時と同じ損失を出している」と意識してみるのです。

そう考えると、居酒屋で600円のビールを注文する度に傘を買ったら雨が止んだ時の「痛み」を思い出すようになってきます。

それならば、勢いで注文してしまうことにブレーキをかけるか、そもそも相場が400円くらいのお店を選ぶか、自然とどちらかの工夫をするようになります。

こうして日常の些細な支出を「痛み」として捉えると、それらは自然と節約に繋がっていくはずです。

手っ取り早く稼ぐ方法などは世に多く出ていますが、心理を利用した日常の節約方法の方が、再現性は高いはずです。ぜひ試してみてください。

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