世界の国々を塗り潰す|あなたのbeenは何か国?
SNSを見ていると、「○○ヵ国渡航」や「全世界○○ヵ国訪問」といったプロフィールを見ることがあります。
僕は10ヵ国くらいしか行ったことないので、50ヵ国とか70ヵ国とか行っている人の行動力にはいつも驚かされます。
しかし、全世界には200ヵ国以上の国があるので、そういった強者たちでもまだまだ全世界には到達できていない人が多いのも事実です。そう、世界はめちゃくちゃ広いのです。
そんな広い世界に対して、自分がどれだけ訪れたのか、その軌跡を記録して「○○ヵ国訪問/全世界200ヵ国」といったように、指標として数えていく営みは非常によく理解できます。
未経験だったことが経験済みに変わっていく経緯を、自分の人生の達成度と照らし合わせることで、主体的に生きていることを実感できるのでしょう。
少し前に「been」というアプリが旅行好き界隈で流行っていて、僕も試しに登録をしてみたことがあります。
僕はまだ10ヵ国がせいぜいなので、どうやら全世界で4%しか訪れていないことが可視化されました。
こうして見てみると、30年以上生きているにも関わらず、訪れたことがあるのは世界の4%というのは何だかもったいない人生だったと思わずにはいられません。
更に、日本で考えてみれば、ひとつの国に47都道府県があってその47都道府県のなかにも複数の自治体があり、それは世界のどの国でも同じです。こうして解像度を上げて考えると、4%という数字でも少し多く見積もってしまっていると予想できます。
こうしてマップを塗りつぶしていくように生きると、一日たりとも無駄にはしたくない気持ちになります。これは何も旅に関わることだけではありません。
読書にしても、世界中に存在する多数の本を、死ぬまでにできるだけ多く読みたいという人は多いはずです。そのためには、一日たりとも無駄にせず、読んだ本を記録して生活を続けているのだと思います。
その他にも、語学が好きだという人は、英語だけではなく複数の言語習得に向けて日々精進しているでしょう。語学の場合は一か国語を習得するのさえ長期間がかかるので、そう簡単ではありませんが。
もっと身近な例では、地元の美味しいお店を全部生き尽くしたいとか、美味しいワインを全種類飲んでみたいとか、そういった欲望だけでも楽しいものかもしれません。
自分の興味関心と、その対象が世界にどれだけ存在するかを可視化してあげると、人生において暇や退屈という概念がなくなるはずです。その方が有意義な人生を送れるのではないでしょうか。
狭い世界のなかでやみくもに働き続けるだけでなく、もっと世界を広げていくべきだと、beenを見る度に思うことができます。