BtoBマーケター向け:リードマネジメントの基礎
君の会社ってなにやってんの?ってよく聞かれるんですが、メインはZohoという顧客管理ツールの導入と運用のお手伝いをしています。
ただ、うちの会社の一番の特徴は、システムの運用とかではなく、ITを活用した「営業の仕組み化づくり」です。顧客データを適切に管理することで、営業のかなりの部分を仕組み化できるし、営業の生産性あがりますよって話ですね。
顧客情報を最適に管理する手法を、私の会社では「リードマネジメント」と呼んでいます。
この概念は、特にBtoBにおける法人営業チームにおいて威力を発揮するんですが、今日はその「リードマネジメント」の概念をさらっと一部だけですがご紹介します。
BtoBマーケティングに関わる人は是非知っておいてもらいたいです。
リードマネジメントとは
さきに出しちゃうと、こちらがリードマネジメントの全体図です。
このように、うちの会社ではリードマネジメントを5つのステップに分けています。
①ゼロから顧客候補先を生み出す「リード作成」
②候補先に定期的にアプローチして商談を引き出すための「リード育成」
③商談化した顧客候補先をマネジメントする「商談管理」
④一度取引が始まった顧客に追加で営業をする「追加提案」
⑤過去に取引していた顧客に再び営業をする「再営業」
リードマネジメントでは、これら各ステップで営業チームがやることを明確にし、それらのやることを組織全体で取り組むことによって、どんな営業マンでも一定の成果を出せる仕組みをつくることをゴールにしています。
リードマネジメントは、顧客の情報を営業組織内で一元的に管理し、重要な顧客に集中的に営業戦略を注ぐことによって、高い成果を出そうという仕組みで、まぁこれらをしっかりやってれば一定以上の結果出るよねってことになります。
それでは各項目について見ていきましょう。
リード作成
顧客は待っているだけでは生まれません。自社の営業候補先は、自らが作り出していく必要があります。これがリード作成のフェイズです。
代表的なものとしては、ターゲット顧客を選定した上で、外部からリストを購入するなどして直接リストアップする手法と、広告などで引き合いを獲得する手法があります。
直接リストアップするときに大事なのは、リードの数は営業マンに比べて潤沢に存在しているかという点です。営業先がなければ営業活動を行えません。必要なリードの数は、営業手法によっても異なりますが、月に一回営業活動を行うのだとすれば、
1日の営業活動数×20営業日×営業人員数
でおおよそ計算できますので、これを目安にすればよいかと思います。
リード育成
顧客がリストアップされたら、それらから商談を作り出す活動をする必要があります。それがリード育成です。
直接定期的に営業活動を行う手法もありますが、あんまり営業活動をしすぎると相手に嫌がられて逆効果になります。基本的にはメールや紙でのDM(現時点において、紙のDMも一定効果があります)などを組み合わせて、顧客の興味関心を高めていくのが一般的だと言えるでしょう。
リード育成にはマーケティング・オートメーションなどのIT活用や、スコアリングなどの仕組みを入れるとさらに効果的ですが、まずは定期的に営業活動を行うということが前提になるので、月に一回顧客に何らかアプローチをするというのを目標にするとよいかと思います。
BtoBにおけるリード育成において考えておくべきは「タイミングを掴む」ということです。一度プレゼンを行ってその時は受注に至らなくても、別のタイミングで必要になることがよくあります。すぐに諦めず、長期的に粘りづよく営業活動を行っていくことが重要です。
商談管理
顧客からニーズを引き出すことに成功し、商談が始まったら商談の進捗状況を管理する必要があります。せっかくお話をいただいたのに、きちんとした対応が出来なかった結果、顧客の信用を失うのは避けたいものです。
商談管理では主に以下のようなものを管理します。
・商談している顧客の状況
・営業マンごとの商談数
・受注見込み金額
・受注の確度
・成約予定日
・滞留日数
こういった情報を、営業組織全体で共有し、抜け漏れがないようにするだけでも、相当営業の生産性は向上します。
追加提案
営業組織が案外ちゃんとやってないのが、既存顧客への追加提案です。一度取引が始まれば、必要があれば相手から連絡がくるだろうと思いがちですが、実はそんなことはありません。
取引している顧客だからこそ、しっかりと接点を持ち続け、顧客の信頼を高めるだけでなく、取引を拡大していくような動きが必要になります。
私達はこの追加提案について、下記のような営業活動を行うことを推奨しています。
・定期的な顧客担当者との接点づくり
・他部署への紹介依頼
・周辺領域でのニーズ発掘
他にもやることは結構あるのですが、既存顧客との接点を定期的に持ち、ニーズを聞くだけでもかなり効果はあります。
再営業
これは追加提案に概念としては近いのですが、「以前取引があって現在取引をしていない顧客にもきちんと営業しましょうね」という概念の話になります。
一度取引が終了してしまうと、音沙汰がなくなってしまう会社は少なく有りません。取引終了の理由にもよると思いますが、営業マンにとってはなんとなく営業しづらい相手なケースも有るかと思います。
一方で、一度取引をしてくれた顧客は実は結構有望です。なぜなら自社のサービスを一度使ってくれているわけなので、顧客の担当者の情報はすでに把握出来ていますし、サービスへの理解度も深いはずです。
もちろん全部の顧客に再営業活動が出来るわけではないと思いますが、過去取引企業への再営業は組織的に取り組むとかなり成果が出るので、重要です。
再営業で推奨しているのは、下記のような活動です。
・取引終了時に「再営業先」にするかどうかの判別を行う
・再営業先への営業再開タイミング、営業方法を決める決める
オンライン講座について
今回はBtoBマーケティングで威力を発揮する「リードマネジメント」について、概要を解説しました。
こちらの講座なんですが、Udemyで配信しています。
2時間半以上という長さですが、リードマネジメントのノウハウを詰め込んだ、BtoBマーケティングに携わる方には絶対参考になる内容です。
是非見てみてください。