【理想の三線探偵団06】 三線ケースを作ろう(前編) ~自作・手作り三線ハードケース~
さてみなさんこんにちは
八重山黒木の希少な棹 ”以外” で、お金にモテない庶民が「理想の三線」を求めて右往左往するこのシリーズ、今回はなんとケースです。
三線ケースと言えば、少し昔から知っている方には「守礼印」のハードケースが有名ですが、今では、国産のそうしたケースもなくなり、外国製が席巻しているとか。
しかし、国産以外のケースも、なにか作りに問題があるということは全くなく、十分使いやすいと思います。
それでも今回自作ケースを作ろうと思い立ったきっかけは、ふとした経緯で入手した三線にソフトケースしか付属しておらず、また、ソフトケースでは多少
「破損に対して、心配があるなあ」
と感じたからです。そのあたりの経緯は、
に書いています。
それで、この三線を入れるハードケースが必要になったのですが、すでにHC(ハードケース)はいろいろ所有しているので、ここらでいっちょ自作してみようと思い立ちました。
ネットで調べてみると「三線ケース」を自作したい!と思って検索なさっている件数は多いようですが、実際の作例があまり多くありません。
そこで、今回は、楽器もつくってしまう左大文字が、ズバリ!三線ハードケースの
それなりに格好よく、それなりに安く、それなりに丈夫で、他にはないオリジナルな
作り方を伝授しようと思います。前後編でお届けしますね。
総金額は3000円くらいでしょうか。市販ケースが8000円から1万円、取り扱い店からの送料が2000円くらいかかるので、なんと1ケース分の予算で3ケースもできちゃいます!(そんなにいらんわ)
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◆ 【必要な材料】 まずは木材を揃えよう
三線ケースのベーシックな寸法(市販品)は、820×230×110(外寸・㎜)です。
ここから、木材の厚み約1センチ程度がマイナスされるので、800×210×90ぐらいが内寸になります。
これを基準として、ちょっと大き目や長めの三線であれば寸法を調整して大きくすればいいのですが、まあたいていの場合はカラクイが長くなくて、この範囲に収まれば綺麗に入ると思います。
さて、三線ケースは上下に開くので、この外寸110ミリの高さを、下箱70㎜、上箱40㎜で出しています。
ところが、市販の木材は寸で寸法が取ってあるので、みなさんがホームセンターで買おうとすると幅60㎜の木材はあっても70㎜の木材は普通は置いていません。
そこを工夫して、60㎜に10㎜の幅木を足すとか、できなくはないのですが、ややこしいので、ここではオススメの寸法取りを紹介します。
◆ 60㎜の木材を買う(下箱が小さめになる)
◆ 45㎜の木材を買う(30㎜ではない、上箱を大きめにする)
これに、表と裏のベニア板を最低4㎜厚のものを張ります。5㎜でもいいです。3㎜以下はちょっと強度が不足して、べこべこ感があります。
◆ 木材の厚みは1cmでもいいし、8㎜くらいでもいい。
これで、60+45+5+5=115㎜になり、標準品と5㎜しか違いません。サイズ感の違いは、まったくわからなくなります。
木材は、長手方向に820㎜で切って、横枠部分は木材の厚みをみながら調整して230㎜にします。それを木工ボンドで張り合わせましょう。別にビスとかは打たなくてもいいです。(あとでもう少し面白いことをします)
精度がよければ、木工ボンドのみでけっこう十分くっつきます。
(仮止め)
枠ができたらベニアを貼り付けします。これも木工ボンドでOK。
市販の木材でもいいですが、うちでは建築廃材がたくさん入手できるので、それを使っています。荒材ですが、表面だけ電気カンナをさっとかけてあります。
こんな感じで2つの箱ができてきます。60㎜幅のものと45㎜幅のもの、2つです。
木材は中のしきりになる部分も必要です。60㎜の木材だけ、余計に買っておく必要があります。(まだ接着はしていません。仮に置いています)
角部の補強は、沖縄のサバニ(船)を作ったり、古三線でも作例があるという「竹釘」で打ち込みましょう。(別にビスでもいいんだけど、沖縄の大工さん気分です)
穴をあけて、ボンドをつけて竹串をぶち込みます。
ボケてしまいましたが、あとではみ出した部分を鋸で落とします。
まあ、だいたいざっくりと「箱2つ」の作り方はこんな感じで・・・。まだ、立派なケースにはなっていませんが、後編へ続く(^^