52.ピアノの前身楽器
ピアノといえばこれですよね。
実は昔はこうではなかったんです。
ピアノの前身楽器として知られているのがこちら↓
私が実際に触ったことがあるのは、2つ目の「チェンバロ」です。
中学時代、ヨーロッパへ音楽研修しに行った時に、本場のチェンバロを弾く機会をいただけました。
実際に弾いてみて感じたピアノとの違いは、
① タッチ
② 音(音域、音の質、音量など)
③ 鍵盤の幅
④ 鍵盤の色
⑤ 楽器の大きさ
⑥ ペダルの有無
などなど。
まず鍵盤の色。
ちょっと気持ち悪いなとも感じますが、白い手指を映えさせるためだったという説があります。
鍵盤が黒で、黒鍵が白なので、黒の面積が大きいわけですが、その方が手指の白さが際立って綺麗に見えるそうです。
なるほどたしかに、と納得しました。
弾いた感じは、ピアノよりタッチが軽くて、一定の力で指を鍵盤に落としていかないと、上手く音が出ないため、音量も一定で、強弱はあまりつけられませんでした。
ピアノは全身を使って音を出しますが、チェンバロは指の重さだけで演奏する方が、より良い音色になった記憶があります。
「ド」の音もピアノの「ド」と違って、少し音が高めのようです。
音の質感も軽く、弦を弾いているなという音でした。
(表現難しい…)
ちなみに、バッハやハイドンなどのバロック音楽は、このチェンバロの時代に作られたと言われているので、ピアノでバッハやハイドンの曲を演奏する時は、チェンバロの音をイメージしながら弾いていました。
チェンバロにはペダルも無いので、バロック音楽を演奏する際は、あまりペダルを使わないようにもしていました。
奏でる音にもこだわって、「重め」ではなく「軽め」の音を出すようにもしましたね。
実際には、あからさまにそうしないですが、「スタッカート」を一音一音につけるようにして。
モーツァルトやベートヴェンはこの後の時代で、ショパンやリストはまたその後の時代。(現代に近づくにつれて、曲に動きが出てきます。)
これらの曲をチェンバロで演奏しようとすると、全く違う音楽に聞こえるのも面白いですね。
全ての曲に時代背景があり、その時その時をピアノで表現(再現)するのは楽しいですし、クラシック音楽の醍醐味です。
ヨーロッパに行って、また、美術館巡りとかオペラ鑑賞、クラシック音楽鑑賞したい〜。