久しぶりに、小沢牧子さん『「心の専門家はいらない」』を読む
この本を読むにあたっては、小沢さんがどういったタイプの「心の専門家」をいらないと言っているのかを、明確にしなければならないと思うのです。
小沢さんが批判している心の専門家は、権力関係の中で適応していくことを促すものであって、しかもその適応は国家権力の思惑が背後にあるものです。かつ、ここが重要なのかもしれませんが、その権力関係というのが、いわゆる暴力的なものではなく、やわらかいもの――つまり、自らを管理化してゆく――というものだということです。
心理学と戦争との関係には、私