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こんなことでお悩みの方へ

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カウンセリングって、私も受けて平気? 日本では、カウンセリングやセラピーへの敷居がまだ少し高いようですが、どうぞご安心を。暮らしのそばにある、そのお悩みをお聞かせください。
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記事一覧

夫婦・カップル関係で大切なこと――異なる次元を扱う

夫婦・カップルセラピーは、個人セラピーとはやり方が全く異なります。何が異なるかというと、…

女が女を分断するとき

第二派フェミニズムのムーブメントの中では、「女」というカテゴリーだけで、女たちが連帯する…

アタッチメント・パターンの再構築――関係(情動)外傷と発達障害

発達障害は、今日、あらゆる領域で聞く言葉になりました。 周囲の子どもや人の、あるいは自分…

病態水準を見極める――本来の言葉を語ること

人と人との対話は、共同構築される面があると考えるのは社会学です。 カウンセラーでさえも、…

隠れ型の自己愛性パーソナリティ障害への取り組み

自己愛性パーソナリティ障害と聞くと、どんなことを思い浮かべるでしょうか。 誇大感や万能感…

ボーエンから読み解く自己分化と自律的な協働

多くの方が感じていることだと思うのですが、日本の組織や集団に所属していると、いわゆる「同…

久しぶりに、小沢牧子さん『「心の専門家はいらない」』を読む

この本を読むにあたっては、小沢さんがどういったタイプの「心の専門家」をいらないと言っているのかを、明確にしなければならないと思うのです。 小沢さんが批判している心の専門家は、権力関係の中で適応していくことを促すものであって、しかもその適応は国家権力の思惑が背後にあるものです。かつ、ここが重要なのかもしれませんが、その権力関係というのが、いわゆる暴力的なものではなく、やわらかいもの――つまり、自らを管理化してゆく――というものだということです。 心理学と戦争との関係には、私

金融職の方の感覚がするどいことについて

長く金融業に従事されていた方がいるのですが、その方の人間を観察するするどさが素晴らしいの…

リフレクション(内省すること)と世間体(周囲に合わせてしまうこと)

海外ではカウンセラーやセラピストはとても身近な相談相手ですが、日本ではまだそうでもありま…

「何かあったらここに来ればいい」

と、ご来談者さまが言ってくださるのは、とても嬉しいことです。 ある程度、定期的に通われて…

自分で決めることの難しさ

何かを決める。例えば、面接の日時とか。この人のカウンセリングを受けようかとか。働き方とか…

ノイマン『女性の深層』と個性化

神話とか昔話とかを、人間の心の発達という観点からみるのは、けっこう面白いと思います。 人…

信じてくれる他者がいること

昔話研究者の小澤俊夫さんという方は、私に「その人の力を信じること」を教えてくれた人のひと…

目を合わせてくれない子どもが伝えたいこと

子どもの発達をご心配されているお母さんと子どもとのかかわりを見ていると、子どもがお母さんと目を合わせなかったり、回避的な行動をとったりする様子があるように思います。 それで、お母さんはご自身の子育てに自信をなくされたり、ご自身を責められることもあるのですが。 子どものそうした行動の背景には、子どもの「お母さん、ほんとうのことを言いなよ」という、母親への働きかけがあるようにすら感じることがあります。 現代社会で子どもを育てるということはけっこうたいへんなことがあって、みん