星を掬う【読書日記】
町田そのこさんの本、『52ヘルツのクジラたち』から2冊目です。
親との関係に悩む千鶴さんが主人公です。
最初の夫からのDVの描写が辛いです。
そして、別れて暮らしてたお母さんと再会して、一緒に暮らすことになります。
千鶴さんは、お母さんさんに捨てられたって、だいぶひねくれているし、お母さんは若年性認知症を発症していることものあるからか、なかなかに感じ悪いし。
それでも、千鶴さんは結城さんの不幸を親のせいにしてもいいのは未成年の間だけだ、というセリフにようやく目覚めていきます。そうすると、なんだか不思議なものでお母さんとの関係も好転していって、ちょっとずつ昔の話を聞けるようになります。記憶の海から星を掬う、素敵な言葉です。そして、お母さんが小さかった千鶴さんを置いて出ていった理由もわかり、そういったことを受け入れられるようになっていきます。
それから、弥一とも戦いました!
「わたしの人生はわたしのものだ」とはっきり宣言して吹っ切れてよかったよかった。
そして、いつかあの夏の続きをしてほしいものです。