【詩】4月13日
土に還れない
散った桜の花びらたち
コンクリートの上で
風情だと笑う人々に
踏み潰されている
解けた靴紐を
ぐちゃぐちゃにして靴に入れ込んで
誤魔化した
朝7時の品川
言葉が止まるのは
私が無知だからだ
だから知らねば
私は彼らについて何も知らないけど
大義のために戦った彼らが
そこにあった犠牲が
都合のいい理由として使われ
悪者になっていくことが
私は許せない
彼らを持ち上げたのは社会であり
人だ
映像に映る
国のために生きた主役たちは
人生の中で
一体何度
自分の話ができただろう
平和だと喜ぶ反面
それに辿り着くまでにあった犠牲と
向き合わなければならない
葛藤
あの日足りなかった
40円を包む紙に
書かれたメッセージを見て
もう少し頑張ろうと思える
優しい言葉を持つあなたのことが
私も好き
風で草木が揺れ
呼応するように
私の前髪もなびく
これを幸せと呼ぶ
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