【詩】3月25日
歩く
割れる
チリチリと音がする
人が生命を壊してきた音
それにしてはあまりにも軽い音
私たちが生み出したものは
土には還らない
友達と別れ
歩く帰り道
君と電話しながら帰れたら
どんなに幸せだろうね
竜かと思えば
深夜を走る
最終電車だったりする
環境破壊を
映えに利用する
図々しさ
これら一連の出来事が
自分たちのせいだとわからない
無能さ
光が集まって爆発して
掃いて捨てるほどの命が燃えて
それでも尚
わたしたちの命は使い捨てのままだ
経済のためとか
国のためとかいうけれど
そもそもそれって
何のためにあったんだっけ
持ち主のいなくなった時計のように
目的を見失った今も
動き続けている社会
私たちはもっと単純でいいはずなのに
映画で見ていた光景が
少しずつ現実になってきて
でもそれが文明の進歩だとしても
本当の幸せとは限らないよな
そもそも
幸せとか不幸とかいう概念は
言葉がなければ
生まれてない
意味を作ったのは
神様でもない宇宙でもない
私と同じ人間である
言葉は
表現を容易にした代わりに
私たちの自由を奪っているのかも
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