【ボーイ戦術書】No.11 「香水」

存在感のある残り香。

「さっきまで待機室に○○くんいました？」
「いたね。ついさっき帰ったけど」
「店出て左曲がりました？」
「おー、すごいね。やっぱ分かるもん？」
「分かりますね。この強れt……存在感抜群の残り香は彼しかいないでしょう」

　「存在感のある残り香」とは「臭くてキツくて持続性まで兼ね備えた最悪な香りに汚染された空気の淀み」を指す。

　仕事柄、夜の業界人御用達のホテルやマンションに出入りする事があるのだが、エレベーターやエントランス、時には道端に「痕跡」がある。「あぁ、さっきまで居たんだな」で済めば良いが、「エントランスを出て左に行ったんだな」と分かるくらいの痕跡を残す者もいる。ウリセンも例外に漏れず、香水臭だけで追跡が可能になるレベルのボーイがたまに出現する。

　香りにまで気を遣うのは良いのだが、香水を使えば「香りの気遣い」に○が付くわけではない。いわゆる「香害」にならない範囲で香りを扱えてこそ。

　という事で今回はつけすぎ厳禁、香水の話。香水は必須アイテムではないので、使っていない人は「へーそうなんだ」程度に。普段使っている人や興味のある人はぜひご一読を。

－－－－－－－－－－