(中) バックパッカー料理人 第1便
憧れを、憧れで終わらせない...
閉店...
Netflixの大人気シリーズChef's Tableで見た、北欧はスウェーデンの僻地にあるミシュラン2星のレストランFäviken
ミニマリズムを象徴するかのようなシンプルなドレッセ(盛り付け)と原始的な調理法に北欧の伝統と文化が込められたセンスの塊。
一舜で虜になった
食べに行ってみたい...
イノベーティブ系の料理は、ほとんどがコンセプト重視でおいしさと相反しているから、最新の技術や論理をほぼほぼ理解した今、そんなに行きたいとも食べてみたいとも思わないんだけれど、Fävikenは違った。
だけれども、やっぱり、ただでさえ遠いスウェーデンの中でも更に遠い地域にある店、なかなか難しかったが、閉店する間際に決行するタイミングに良くか悪くかハマルことが叶った。
すぐ様、HPから予約を試みるも、世界中からお客さんが殺到する人気店な上に閉店のニュースが流れてから、予約は即満席となっていた。
でも、どうしても食べたい...
ここで、諦めたら一生悔いが残る。人生にやらずに残る悔いは残したくない。
ただ食べたい
いつもの方法があるじゃないか。そう、いつだってそうだった。
働けば味見できる。うまくいけば食事だってできるかもしれないじゃないか。
即座に、Fävikenにメールを送った。
食欲のパワーは凄まじい。
スタジエ(研修)の申し込みは慣れたもんだが、今回はいつもよりも気合が違う。
自分の料理の写真を10枚ほど添付して送った。
すると、数日後、研修OKのメールが届いた。
研修期間は考えるまでもなく閉店まで働くさ、そりゃあな。
寮や保険の確認を終え、いざ旅のスケジュールを立てる。
どうせなら目一杯ヨーロッパを堪能してやろう、そう決めた僕は、行きたいレストラン、地域、学びたいことをピックアップしていく。
出発は9月の末、丁度トリュフの時期と重なる、ならば行かないわけにはいくまい、聖地アルバへ。
友人にピエモンテでトリュフハンターをしている日本人の方を紹介していただき、僕はアルバを第一の目的地と決めた。そこへ着いてからは、着いてから考えればいい。
そういえば、Chef's Tableシリーズに同じく出演していたWorlds 50 Bestで最優秀女性シェフにも選ばれていたアナ・ロスがシェフを務めるスロヴェニアにあるレストランHiša Frankoも行ってみよう。
じゃあ、アルバからスロヴェニアまでをGoogle マップで指でなぞりながら見ていくと、ボローニャ近いなって気付く。そういえば、1回目のバックパッカーの時に助けてくれたおっちゃん元気かなぁ。
https://note.com/samuraicuisinier/n/n8770e60b94a8?magazine_key=mc4647e4fe332
あのボローニャ伝統料理は心に染みるおいしさだった... 学びたい、働きたいな
突然行ったら驚くかな? 行ってみよう。
予算は少ないけど、1件くらい3星も行きたい。ちょっと郊外で遠いけど東京のミシュラン1星のイタリアン ラッセの村山シェフのお陰でマントヴァにある北イタリアのマンマの料理でミシュラン3星を維持し続ける伝説的レストランDal Pescatore(ダル・ペスカトーレ)に行くことも決まった。
ますます、テンションが上がる。
ものの2日間の間にどんどんスケジュールは決まり、片っ端から埋まっていく。
マントヴァに行くにはどうするか... ここに1泊してから、行けるかなぁ、まぁ行ってから考えるか。
明日からイタリアに行くっていうのに、出発前日は東京の名店イルジョットで美味しいイタリア料理をいただく。サカエヤ新保さんが仕立てた最高のお肉たちを高橋シェフが迸るほど美味しく焼き上げる。
食事も終え、ほどよく酔い気持ち良くなったとこに、まさかの新保さん登場(しかも酔って(笑)で、初対面にも関わらず盛り上がった。
そうして、翌日ロンドン、ヒースロー経由でミラノへと入った。
いつも通り、宿も決めず気の向くまま
たくさんの出会いと試練、ハプニング、楽しさに満ちた貧乏旅がはじまる...
To be continued...
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