『現代思想入門』を読むためのメモ(第七章 ポスト・ポスト構造主義)

p.194
メイヤスー『有限性の後で』 … 21世紀のフランス現代思想で最も議論を呼んでいる著作
アラン・バディウ『存在と出来事』(1988) … 集合論をベースにして存在論とそこからの逸脱を論じるもの
p.196
メイヤスー『有限性の後で』 … 「思弁的実在論」(Speculative Realism)の火付け役。英語圏で爆発的に読まれた
p.201
グレアム・ハーマン『四方対象』(2010) … 意味づけを逃れる「それ自体」を、個々バラバラのオブジェクトというあり方で言おうとするオブジェクト指向存在論の立場
p.202
フランソワ・ラリュエル『Philosophie et non-philosophie』(『哲学と非哲学』、1989、日本語未訳) … 哲学は「実在」を捉え損なっている。実在をラリュエルは「一者」と呼ぶ。哲学は、一者=実在を捉えようとするのだが捉え損ねる。そのとき、無限遠点としてのXが想定され、それは「物自体」だったり「存在それ自体」だったりするが、この「捉えようとするのだが捉え損ねる」という構造の外に、そのXとは区別されたものとして「一者」を置くのがラリュエルの独自性
p.207
東浩紀『存在論的、郵便的』 … デリダもドゥルーズ+ガタリも、ラカンに対してどう距離をとるかが大きな課題で、ひとつの欠如をめぐって意味作用が展開するというのではない方向に向かった。このことを本書は明確化している
p.208
メイヤスー『有限性の後で』 … ここで言われている有限性というのは、フーコーが『言葉と物』で問題にした近代的有限性であり、ということは、東が言うところの否定神学システムだ
フーコー『性の歴史Ⅳ』 … アウグスティヌスが人間の心に解消しきれない罪責感をインストールすることで無限に反省を強いられる主体を定立した
p.209
フーコー『性の歴史Ⅳ 肉の告白』フレデリック・グロ編、慎改康之訳、新潮社、158-159頁 … (引用)それは、彼が毎晩、ひとたびすべての明かりが消えた後で〜精査、検討、探知、再評価がなされるのである。
p.210
フーコー『主体の解釈学』(2001) … ローマの思想については、このコレージュ・ド・フランス講義で集中的に論じられている
p.211
ドゥルーズ『差異と反復』 … 問題というキーワードを重視している。ドゥルーズが肯定するような生成変化し続ける人生も、つねに問題と出会い続ける過程として捉えられている
p.212
千葉雅也『ライティングの哲学』 … ある種のタスク処理や仕事の哲学を語っている。アウトライン・プロセッサによる箇条書きでどんどん切断的に思いつくことを書いていって、全体を統合しようとせず部分部分で物事に対応していく、といったライフハックを説明している

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