リーダーに必要な「魅力・磁力・愛嬌」—3つの要素が組織を変える
まだまだパワハラがなくならない現代。ピラミッド型リーダーシップや支配型リーダーシップに固執する古いタイプのリーダーも少なくありません。「上司になったからといって偉くなったわけではない」――これは、すべてのリーダーが心に刻むべき重要なポイントです。
リーダーに必要なものは「カリスマ性」ではなく、私は次の3つだと考えます。
魅力: 魅力のあるリーダー
まず、リーダーには「魅力」が必要です。日頃から健康管理を意識し、身体を鍛え、髪型や服装を整え、笑顔を絶やさないリーダーには、自然と人が集まります。「自己管理ができないリーダーが、大きなプロジェクトを達成することはできない」というのは、多くのビジネスパーソンが共感することでしょう。たとえば、部下に無理な要求をしてばかりの上司より、自らの健康を意識しながらも明るく接するリーダーのほうが、チームメンバーも意欲的に仕事に取り組むものです。
さらに、魅力とは見た目だけでなく「内面の美しさ」も重要です。若いうちはスキルだけで何とか乗り切れたとしても、年齢とともに「人間力」が求められます。残念な上司にならないためにも、自分自身を常に高める努力が必要です。
磁力: 情熱で組織を引き寄せる
次に大切なのは「磁力」、つまり情熱です。リーダーの情熱は、部下たちのエネルギー源となり、組織全体を動かす原動力になります。例えば、誰もが気が重くなる会議や報告会があるとしましょう。そこで情熱を持ってポジティブに語りかけるリーダーがいれば、参加者たちも自然とやる気を引き出されるものです。「嫌なことも視点を少し変えるだけで、やりたい仕事に変わる」というのは、一度やってみると実感できることです。太陽のように周りを照らし、時には離れた部署にまで影響を与えるような情熱を持つリーダーが、人を引き寄せるのです。
愛嬌: 毎日の挨拶がもたらす変化
最後に「愛嬌」です。朝、自分から笑顔で挨拶してくれる上司を嫌いになる人はいません。たとえば、「おはようございます!昨日のプロジェクトどうでした?」と軽い会話を交わすだけでも、その一言で部下のやる気がぐんと上がります。松下幸之助氏も「愛嬌のあるリーダーが一流」と語っています。顧客対応からクレーマー対応まで、どんな相手にも愛嬌をもって接することで、すべてがスムーズに回るのです。
結論として、リーダーにはスキルも大切かもしれませんが、それ以上に「魅力・磁力・愛嬌」が必要です。これらの3つの要素が揃ったとき、組織は驚くほど円滑に、そして強力に機能します。「上司は偉くなったのではなく、サポーターになったのだ」と心に刻みましょう。すると、部下との信頼関係も深まり、より強いチームが築けるのです。