Rock Breaker

能力も洞察力も統率力も論理的思考力もない、そんな私が30年間、多くの人々と共に働き、さ…

Rock Breaker

能力も洞察力も統率力も論理的思考力もない、そんな私が30年間、多くの人々と共に働き、さまざまなリーダーシップ理論を検証する機会を得ました。そして、ついにたどり着いた結論とは?

最近の記事

勝つより大事なこと?信頼を築く現代の交渉術

交渉術には、さまざまなテクニックがありますよね。「相手を打ち負かす」「YESと言わせる」「相手の弱みを突く」といった手法は、特に欧米のビジネス書に多く見られます。こういった対立的なアプローチ、いかにも「勝利至上主義」のように聞こえますが、実際に使うのは非常に危険です。 例えば、ある経験豊富なビジネスマンに、これらのテクニックを試みたとしましょう。彼が何度も交渉の場を経験している人であれば、すぐに「またこの手か…」と見抜かれてしまいます。そして、相手は不快に感じるでしょう。経

    • DOAリーダーシップ(デッドオアアライブ リーダーシップ)とは?

      想像してみてください。あなたが軍隊の小部隊指揮官として、10名の部下を率いて戦場へ向かう状況です。戦場には、私たちの日常では考えられないような恐怖が待ち受けています。足がすくみ、手が震え、頭が真っ白になり、思考が停止してしまう。そんな状況で「戦いたくない」「逃げたい」「家に帰りたい」という感情が渦巻きます。トルネードのように脳内を駆け巡る葛藤を抱えながらも、リーダーとして部下を引き連れ、任務を遂行しなければならない。 では、その時、あなたを突き動かす原動力とは何でしょうか?た

      • 忙しいビジネスマンのための筋トレ講座②忙しいビジネスマンの筋トレ両立方法

        筋トレをしたいけれど、仕事や家庭に追われて時間がない、そんなビジネスマンの悩みはよく聞きます。確かに、ジムで各種目2セットこなす時間なんてありません。インターバルの時間もろくに取れず、「トレーニングボリュームが大事なのはわかるけど、時間がない!」というジレンマ、わかります。 じゃあ、どうするか? 短い時間で最大の効果を得る方法を見つけましょう! 自宅ジムを作る トレーナーにあれこれ指導されると、集中できない私はジム通いをやめ、自宅にミニジムを開設しました。たった4畳程度のスペ

        • なぜ最近の若者は「自ら考え、行動できない」と言われるのか?

          最近、職場で「若者は待ち受けタイプが多い」という声をよく耳にします。問題が発生しても、上司から指示があるまで動かない、そんな「指示待ち部下」がどの職場にもいるものです。なぜ彼らは自ら考え、行動しないのでしょうか? 私が思うに、原因は単に「対人関係スキルの不足」だけではありません。彼らは「問題解決方法」を知らないのではないでしょうか。最近では、小学校の授業にプログラミングやITリテラシーの教育が取り入れられています。それはとても重要なことですが、AIが普及している今こそ必要な

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          リーダーに必要な「魅力・磁力・愛嬌」—3つの要素が組織を変える

          まだまだパワハラがなくならない現代。ピラミッド型リーダーシップや支配型リーダーシップに固執する古いタイプのリーダーも少なくありません。「上司になったからといって偉くなったわけではない」――これは、すべてのリーダーが心に刻むべき重要なポイントです。 リーダーに必要なものは「カリスマ性」ではなく、私は次の3つだと考えます。 魅力: 魅力のあるリーダー まず、リーダーには「魅力」が必要です。日頃から健康管理を意識し、身体を鍛え、髪型や服装を整え、笑顔を絶やさないリーダーには、自然と

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          「言われたことしかやらない部下」への処方箋:上司の“魅せる力”

          「言われたことしかやらない」「自分の仕事じゃないからやらない」「指示されないから動かない」——こうした姿勢の部下に頭を抱える上司の皆さん、多いのではないでしょうか?私のこれまでのリーダーシップ実験(という名の試行錯誤)から言えることは、上司が「命令、指示、監督、評価」だけすればいいという幻想に取りつかれているケースが非常に多いということです。 「インサイドアウト」という言葉をご存じの方もいるでしょう。要は「内側から変わることが外側を変える」という考え方です。しかし、これを知

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          「やったことがないからできません」はもう卒業!リフレーミングで仕事を楽しもう

          「やったことがないからできません」「命令されていないから動きません」「私の能力では無理です」——こんなセリフを何度も耳にしたことはありませんか?正直なところ、私も聞き飽きました。 最近、「やりたいことを仕事にする」というフレーズを口にする若者が増えていますが、その意味を本当に理解しているのでしょうか?楽して生きたい、努力は辛い、というのは人間として自然な感情です。私も同じです。でも実は、楽な生活が必ずしも健康に良いわけではないことが科学的に解明されているのです。ストレスがゼ

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          忙しいビジネスマンのための筋トレ講座①:無理せず、賢く!

          筋トレブームが一時期ほどの勢いを失ったように感じますが、驚くべきことに、60代以上の高齢者の間では筋トレが密かなブームとなっているようです。健康寿命を延ばしたいという思いから、年齢を重ねた方々も「筋トレで元気に!」と意気込んでいるのです。しかし、筋トレを無理に続けた結果、痛い目に遭っている人も多いのが現実です。 国民生活センターの報告によると、2021年にはスポーツジムでパーソナルトレーナーの指導を受けていた高齢者が腰椎骨折で全治1か月の重症を負った事例がありました。2017

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          真実はいつもひとつ?そんなことはない!

          ガリレオ・ガリレイは、コペルニクスが提唱した「地動説」を証明した、いわば科学界の名探偵です。「地球を中心に宇宙が回っている」という天動説と、「地球が太陽の周りを回っている」という地動説。これらは長い間、熱い議論の火種となってきました。しかし、どうしても「自分の説こそが正しい」と思い込んでしまうのが人間の性。まるで「地球は平らだ!」と叫ぶ人たちが、今でもインターネットで元気に議論しているように。 私も若いころは、ネットのニュースを見て「絶対に○○だ!」と、まるで世間のことすべて

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          問題の解決策を見つけるアプローチ

          若手社員との面談で、「相談を受けているのに、気づけば自分の話を始めている」という経験はないでしょうか?「俺が若いころは…」と語り出し、結局は自慢話になってしまう。こうしたタイプの上司は、最も部下に嫌われる傾向があります。私もそうでした。反省しています。悩み相談やカウンセリングでは、相手の話をしっかりと「傾聴」することが重要です。しかし、ただ相手の話を聞いているだけでは、本当の意味での「傾聴」にはなりません。 私が面談でイメージしているのは、「絡まったロープ」のようなものです。

          問題の解決策を見つけるアプローチ

          ハラスメントの「傍観者」がもたらす組織の危機

          「ハラスメントは当事者同士の問題だ」と思っていませんか?たとえば、部下が「パワハラを受けている」と相談してきたとき、「君にも問題があるのでは?」「仕事で見返したら?」「よくあることだし、もう少し事実関係を確認しよう」と言って、そのままにしてしまったことはないでしょうか? 私の考えでは、ハラスメントは当事者同士の問題に見えて、実際にはその周囲で何もしない「見物人」が最大の問題を引き起こしています。パワハラの現場で何も行動を起こさない人々は「見物人」であり、さらに面白がって見てい

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          後輩を侮らず、本物のリーダーを目指す

          職場には、上司になったとたんに上から目線になる人や、部下から意見があっても耳を傾けようとしない上司がいることがよくあります。さらには、部下を名前で呼ばず「おまえ」と呼び捨てにする上司も少なくありません。残念ながら、こうした先輩やリーダーはどの職場にも存在します。それにもかかわらず、彼らは部下から慕われたい、もっと尊重されたいと考え、自分が特別な存在であるかのように勘違いしているのです。 私がこれまでに出会った本物のリーダーたちは、皆、謙虚で自己主張を控えめにし、地位や年齢に

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          仕事のパズルを解く=直接会って話すことで得られる効率アップの秘訣

           あなたは、仕事に追われて心の余裕を失ってしまったことはないでしょうか?一人でいくつものタスクを抱え、息つく暇もなく忙しさに押しつぶされそうになった経験はないでしょうか?たとえば、ひとつのプロジェクトに集中している最中に、予期しないトラブルが発生し、さらなる仕事が舞い込んでくる。上司から追加の依頼があり、他部署からもヘルプを求められ、本来やりたかったことが後回しにされてしまう。まさに、仕事が次々と降りかかる状態です。  これはまるで、『テトリス』のようなものです。ブロックをど

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          「老子のリーダーシップ=存在感のないリーダーが最強な理由」

          自分はリーダーに向いていないと悩む人は多いです。とくに部下が年下だと毎日が辛くなる人もいます。 老子の思想、特に『道徳経』は、リーダーシップについての深い洞察を私たちに教えてくれます。老子は、「水のように自然な存在」が理想的なリーダーだと説いています。水は常に低い場所に流れ、柔軟に形を変えながらも、ゆるぎない力で岩をも削る。そんな水のように、リーダーも無理に流れに逆らわず、人々を良い方向に導くのが理想なのです。 このリーダーシップスタイルは、決して「丸投げ」ではありません。む

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          「赤ん坊に学ぶ、ただやってみる力」

          「やったことがないからできません」。どこの組織にも、こんな言い訳をする人がいますよね。ちょっと待ってください。赤ん坊が誕生した瞬間に、「歩いたことがないから歩きません」なんて言ったことあるでしょうか?赤ん坊はそんなこと言わずに、ただひたすら試しているだけです。挑戦する意識も、努力する気持ちも、まったくありません。ただ、無邪気に前に進もうとするだけです。 時には後ろに転んで頭をゴツンとぶつけることもあります。疲れてそのまま眠ってしまうことだってあります。それでも、いつの間にか一

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          「交渉の本質とは? 日本人に適した真のアプローチ」

          ドアインザフェイス、フットインザドア、YESセット、ローボールテクニック、ハロー効果、アンカリング効果…。世の中にはいろいろな交渉術があるようです。私も好奇心から、これらのテクニックをあれこれ試してみました。結果をお伝えしますと…まあ、正直に言って使えませんでした。 いや、それどころか、信頼まで失う羽目に。どうやら、人は「テクニック」ってやつには敏感なようで、無理に使おうとするとバレバレ...。しかも、自分自身も疲れるんです。これでは、交渉以前に心が折れます。 それで気付いた

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